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エスペラント文法のまとめ

エスペラント文法のまとめです。私自身は中級レベルと思うので間違いも含まれているかもしれません。誤った解釈をしている箇所がありましたら、こちらの掲示板でご指摘いただけるとありがたいです

緑色背景色の枠で囲ってあるのは、いわゆる「16条の文法規則」からの引用です。とりわけ重要だと思うのでそのようにしました。ときどきエスペラントはたった16条の文法でできているなどと言われることがありますが、そういう訳ではないようです。例えば相関詞について「16条の文法」は一切触れていません。あくまで「エスペラントの基礎」の1部です。そのため今後、緑色背景色枠の引用は「エスペラントの基礎」の他の部分からの引用が加わるかもしれません。

単語の意味をバルーンヘルプで表示するようにしている場合があります。斜体文字にマウスカーソルを合わせると訳語が出てくることもあります。

このまとめを作るにあたっていくつかの学習ページを参照させていただきました。感謝申し上げます。ただし、中級者レベルの者が生意気にも参照サイトの説明の誤りと思われるところを指摘しているところがあります。当方の無知・誤解から来る誤った指摘かもしれません。その際はどうぞご容赦の上ご指摘下さい。

参照サイト:
エスペラント:未来の国際共通語
のほほんエスペラント講座
Plena Manlibro de Esperanta Gramatiko (PMEG)
Lernu サイトの文法のまとめDetala lernu!-gramatiko エスペラント版PDF
La tuta Esperanto
英語から入るエスペラント
ネットワーカーに贈るエスペラント語入門

もくじ
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アルファベットと発音

Alfabeto (アルファベート)

Aa, Bb, Cc, Ĉĉ, Dd, Ee, Ff, Gg, Ĝĝ, Hh, Ĥĥ, Ii, Jj, Ĵĵ, Kk, Ll, Mm, Nn, Oo, Pp, Rr, Ss, Ŝŝ, Tt, Uu, Ŭŭ, Vv, Zz.
ア, ボ, ツォ, チョ, ド, エ, フォ, ゴ, ヂョ, ホ, (ッ)ホ, イ, ヨ, ジョ, コ, ロ, モ, ノ, ポ, (ォ)ロ, ソ, ショ, ト, ウ, ウォ, ヴォ, ゾ

エスペラントのアルファベットは28文字。そのうち a, e, i, o, u の5文字が母音。母音は日本語の発音と同じ。
残りの23文字は子音で、アルファベットとして読み上げるときは「オ段」で発音する。

英語やローマ字と違う発音をする文字
c と ĉ c は ツォ。ĉ は チョ。
g と ĝ g は ゴ。ĝ は ヂョ。
j と ĵ j は ヨ。ĵ は ジョ。
r と l r はベランメー調の巻き舌で、強調すると「ォロ」のような発音。l は英語と同じ。
h と ĥ h は ホ。ĥ は「ゴッホ」というときの「ッホ」に近い発音。喉の奥から発する。
ŝ と ĵ ŝ は ショ。ĵ は ŝ を濁らせたもの。舌はどこにも当たってない。
ĉ と ĝ ĉ は チョ。ĝ は ĉ を濁らせたもの。舌の上面が上顎の裏に当たっているところから弾いて出す音。
ŭ アルファベートとしては ウォ。単語中では母音に続いて軽く「ゥ」を添えるように発音するのがほとんど。

上の表にない文字は英語の発音と同じ。

字上符号付き文字と代替表記法

A-註2 ĉ, ĝ, ĥ, ĵ, ŝ, ŭ の活字を持たない印刷所はそれらに代えて ch, gh, hh, jh, sh, u を使用することができる。

エスペラントのアルファベットには大文字・小文字併せて12個の符号のついた文字がある。これは1文字が1音に完全に対応するために導入されたものだが、エスペラントが発表された当時は印刷出版上でこのような問題があったので、このような代替表記法を規定してある。ただし実際には ĉ → ch でなく、ĉ → cx と書くなど他の代替表記も使われている。

符号付き文字のパソコンでの入力方法やHTMLページで文字化けしないようにする方法はコチラにまとめた。

単語の発音とアクセント

B-9 すべての語は,書かれた通りに読まれる。

1つの文字は1つの発音に対応しているので、同じ発音をする文字は複数存在しないし、1つの文字が異なる方法で発音されることもない。また英語の light の gh のように書かれているのに発音しないといった文字はない。

書いてある通りをローマ字式に発音する。ただし、ŭ と j を含む単語では音節構成がローマ字と異なるので注意が必要である(後出)。

B-10 アクセントは常に最後から2番目の音節におかれる。

アクセントの位置については例外がない。

アクセントの方法については、多くの学習ページが、少し伸ばして発音し、伸ばして発音しにくい場合は強めに発音すると解説されている。しかし、エスペラントの単語はアクセントの違いによって意味が変わる訳ではないので、長さについて神経質になる必要はない。Lernu サイトの文法のまとめは、下のように解説している。

母音はある程度自由に発音ことができます。重要なのは、5つの母音をはっきりと区別し、その境目があいまいにならないようにすることです。
エスペラントでは母音の長さには全く意味がありません。長く、中くらいに、または短く、好きに発音してかまいません。

このまとめでは、発音のカタカナ表記のアクセント文字は、「長く伸ばせる」ところはそのように表記してみたが、こだわる必要はない。

注意する発音

si は「シ」でなく「スィ」に近い音になる。
zi は「ジ」でなく「ズィ」に近い音になる。
hu と fu の違いを意識する。
ウ段の音節 + 子音と、子音が続く場合の発音を意識する。例:kur と kr の違い。

ux の発音

A-註1 : ŭ は母音の後にのみ使われる。

ux は、ほぼすべて、aux アゥ、eux エゥ のように母音に続いて現れる。

eux-ro-po エゥローポ、a-di-aux アディーアゥ、aux-to アゥト、jxaux-do ジャウド

こういった音の並びを二重母音といい、ŭ 自体を半母音という。ŭ の前に子音が来たり、ŭ が音節の始まりになるというようなことは基本的にない。つまり、ŭ はワ行の子音としては使われないということである。

したがってもし、沖縄を Okinauxa と綴ると、原則的には O-ki-na-uxa オキナーワでなく、O-ki-naux-a オキナゥア と発音することになるであろう。

ŭ が音節の始まりになることは基本的にないと書いたが、ŭo(ŭ の名称), uxa(擬音語), uxato(ワット), uxono(ウォン) などごく少数だが例外的に使われているものがあるようだ。ただし、Akademio の公認単語として ŭ で始まる単語は ŭo(ŭ の名称)のみのようである。

j の発音

j も kaj カィ、 sxajni シャィニ のように母音に続くときは半母音的に発音する。しかし ŭ と違ってれっきとした子音なので j が音節の先頭に来ることは多い。この場合、j に続く母音と音節を構成し、ヤ行で発音することになる。

したがってもし、東京を Tokjo と綴ると、To-kjo トーキョ ではなく、Tok-jo トクヨ と発音することになるであろう。[参照]

単語の発音例

akvo アクヴォ(水) / bebo ベーボ(赤ちゃん) / dento デント(歯) / dato ダート(日・昼間) / fumi フーミ(タバコを吸う・煙が出るす) / hundo フンド(犬) / gazeto ガゼート(雑誌) / giganto ギガント(巨人) / ĝardeno ヂャルデーノ(庭) / ĝis ヂス(〜まで) / kato カート(猫) / kontenta コンテンタ(満足した) / lerni レルニ(学ぶ) / letero レテーロ(手紙) / larĝa ラルヂャ(広い) / monoモーノ(お金) / montri モントリ(示す) / majo マーヨ(5月) / meti メーティ(置く) / kanto カント(歌) / konvena コンヴェーナ(ふさわしい) / kompreni コムプレーニ(理解する) / kampo カムポ(野原・畑・分野) / nova ノーヴァ(新しい) / naski ナスキ() / tago ターゴ() / utila ウティーラ() / vino ヴィーノ() / zorgi ゾルギ() / celo ツェーロ() / certa ツェルタ(生む) / cxapelo チャペーロ(帽子) / cxielo チエーロ(空・天) / floro フローロ(花) / litero リテーロ(文学) / sidi スィーディ(坐っている) / sxipo シーポ(船) / semi セーミ(種をまく) / sxerci シェルツィ(冗談を言う) / gxusta ヂュスタ(正しい) / jxurnalo ジュルナーロ(新聞) / horo ホーロ(時) / ĥorlogxo ッホルローヂョ(時計) / ĥemio ッヘミーオ(化学) / januaro ヤヌアーロ(1月) / gxoja ヂョーヤ(楽しい) / jugxi ユーヂ(判断する・裁く) / jxus ジュス(たった今しがた) / kuranta クランタ(走っている) / krianta クリアンタ(叫んでいる)

エスペラントにない文字の発音

固有名詞などで q, w, x, y などエスペラントにない文字をどう発音するかという問題が生じるが、これについてはエスペラント・アカデミーが1989年に推奨方法を提示し[参照1]、その後2013年にこれを取り消して新たに推奨を提示している[参照2]。一応重要部分を日本語に訳してみた

品詞と語尾

エスペラントは、品詞や数・格・分詞などが規則的な語尾によって区別される。下表はその一部。

品詞 語尾 意味
名詞(複数形) -o(-oj) floro(floroj)
名詞対格(複数形) -on(-ojn) floron(florojn) 花を
形容詞(複数形) -a(-aj) flora(floraj) 花でできた、花のような
形容詞対格(複数形) -an(-ajn) floran(florajn) 花でできた〜を、花のような〜を
副詞 -e flore 花のように
動詞現在形 -as floras 咲く、咲いている
動詞過去形 -is floris 咲いた
能動態進行形 -anta floranta 咲きつつある

特定の語尾を持たない品詞もある(接続詞、間投詞、前置詞、数詞(序数を含めない)、本来副詞、限定語、小詞)。

名詞と前置詞

B-2 名詞は,語尾 o を持つ。複数形を作るには語尾に j を加える。格は主格と対格の2つのみである。後者は主格に語尾 n を付け加えて作られる。その他の格は前置詞の助けを借りて表現する(属格は de, 与格は al, 具格は per ,その他意味に応じた前置詞が用いられる)。

名詞

名詞には主格と対格(目的格)があり、それぞれに単数形と複数形がある。下表はその語尾変化。

主格 単数 -o floro
複数 -oj floroj 花(複数)
対格 単数 -on floron 花を
複数 -ojn florojn 花を(複数)
birdo ビルド(鳥) / auxto アゥト(自動車) / kajero カイェーロ(ノート) / patro パートロ(父) / besto ベスト(動物) / kolombo コロムボ(鳩) / Londono ロンドーノ(ロンドン) / Zamenhof ザメンホフ(人名) / homoj ホーモィ(人々) / domoj ドーモィ(家々) / fisxoj フィーショィ(魚) / butikoj ブティーコィ(店) / montoj モントィ(山) / kukon クーコン(ケーキを) / paperon パペーロン(紙を) / leteron レテーロン(手紙を) / ringon リンゴン(指輪を) / onklon オンクロン(伯父・叔父を) / florojn フローロィン(花々を) / vojojn ヴォーヨィン(道を) / librojn リーブロィン(本を) / fratojn フラートィン(兄・弟を) / studentojn ストゥデントィン(学生たちを)

前置詞(その1)

名詞には主格と対格しか存在しないので、対象(間接目的語)・行為者(受動態)・所有・目的・原因・場所・起点・方向・手段など様々な他の単語との関係を表すには前置詞の助けを借りる。つまり対格以外は語形の変化によってそれらを表すという語法ではない。

前置詞の例

al patro 父に・父に対して(対象)、de patro 父の・父によって(所有・行為者)、por studo 研究のため(目的)、pro helpo 助けによって(原因・理由)、en domo 家の中に(場所)、sur tablo 机の上に(場所)、el nesto 巣の中から(起点)、al onklo 伯父のところへ(方向)、per manoj 手で(手段)

前置詞一覧

形容詞

B-3 形容詞は a で終わる。格および数は名詞の場合と同様である。(抜粋)

形容詞も複数形や対格の語尾を持つ。

主格 単数 -a bela 〜o 美しい〜
複数 -aj belaj 〜oj 美しい〜(複数)
対格 単数 -an belan 〜on 美しい〜を
複数 -ajn belajn 〜ojn 美しい〜を(複数)
blanka birdo ブランカ ビルド(白い鳥) / alta persono アルタ ペルソーノ(背の高い人) / granda fiŝo グランダ フィーショ(大きな魚) / longa letero ロンガ レーテーロ(長い手紙) / dolĉa kuko ドルチャ クーコ(甘いケーキ) / ruĝaj rozoj ルーヂャィ ローゾィ(赤いバラ) / dikaj libroj ディーカィ リーブロィ(ぶ厚い本) / novaj vojoj ノーヴァィ ヴォーヨィ(新しい道) / solidaj ŝtonoj ソリーダィ シュトーノィ(硬い石) / junaj fratoj ユーナィ フラートィ(弟達) / belan knabinon ベーラン クナビーノン(美しい女の子を) / longan vojon ロンガン ヴォーヨン(長い道を) / karan ringon カーラン リンゴン(高価な指輪を) / maljunan fraton マルユーナン フラートン(兄を) / saĝan kapon サーヂャン カーポン(賢明な頭を) / diligentajn studentojn ディリゲンタィン ストゥデントィン(真面目な学生たちを) / dolorajn tagojn ドローラィン ターゴィン(苦痛な日々を) / multajn amikojn ムルタィン アミーコィン(多くの友人を) / malfacilajn problemojn マルファツィーラィン プロブレーモィン(難しい問題を) / pezajn ŝtonojn ペーザィン シュトーノィン(重い石を)

代名詞

代名詞には人称代名詞、所有代名詞および指示代名詞がある。

人称代名詞

B-5 人称代名詞:mi, vi, li, ŝi, ĝi (通常、物、動物もしくは小さな子供に対して),si, ni, vi, ili, oni; ..... 語形変化は名詞の場合と同様である。(抜粋)

人称 主格 対格
一人称 mi min
我々 ni nin
二人称 あなた(単数) ci cin
あなた・あなた達(単複同形) vi vin
三人称 li lin
彼女 ŝi ŝin
動物・小児・事物 ĝi gxin
彼ら・それら(複数) ili ilin
自身(単複同形) si sin
一般人称・不定人称 人・人々 oni (onin)

所有代名詞

B-5 ..... 所有代名詞は[人称代名詞に]形容詞語尾を付けることで作られる。語形変化は名詞の場合と同様である。(抜粋)

所有代名詞は代名詞の後ろに形容詞語尾の -a を付けた形になる。

人称 単数形 複数形 対格単数形 対格複数形
一人称 私の(〜) mia miaj mian miajn
我々の(〜) nia niaj nian niajn
二人称(〜) あなた・あなた達の(〜) via viaj vian viajn
三人称 彼の(〜) lia liaj lian liajn
彼女の(〜) ŝia ŝiaj ŝian ŝajn
動物・小児・それの(〜) ĝia ĝiaj ĝian ĝiiajn
彼ら・それらの(〜) ilia iliaj ilian iliajn
(不定の)人々の (onia) (oniaj) (onian) (oniajn)
自身(単複同形)の(〜) sia siaj sian siajn

指示代名詞

日本語の「これ」「それ」「あれ」に相当するのが指示代名詞である。 ここでは「この」「その」「あの」にあたる指示形容詞(日本語文法では連体詞)についても言及している。

  品詞 対象 主格 主格複数形 対格 対格複数形 ĉiを添えて近称を表す
tio 指示代名詞 物・事 tio それ - tion それを -
tiu 指示形容詞 人・物・事 tiu〜 その〜 tiuj〜 それらの〜 tiun〜 その〜を tiujn〜 それらの〜を
指示代名詞的 人・物・事 tiu その人、それ tiuj その人達、それら tiun その人を、それを tiujn その人達を、それらを
tio それ / tio cxi, cxi tio これ
tiu knabo その少年 / tiu cxi knabo, cxi tiu knabo この少年
tiuj knaboj その少年達 / tiuj cxi knaboj, cxi tiuj knaboj この少年達
tion それを / tion cxi, cxi tion これを
tiujn knabojn その少年達を / tiujn cxi knabojn, cxi tiujn knabojn この少年達を
Tiuj estas japanoj. その人達は日本人です。
Tiu ĉi estas Sinjoro Jamamoto. こちらは山本さんです。
estas(esti の現在形、〜である)/ knabo 少年 / japano 日本人 / sinjoro 成人男性につける敬称

ĉi は指示詞に限って使われるわけではなく、形容詞や副詞とともに使われることもある。
ĉi jara 今年の、ĉi jare 今年において
ĉi suba すぐ下の、ĉi sube すぐ下に

tiu は指示されるものが省略され単独で「それ」の意味で使われることも多い。つまりほとんど tio と同じ意味になる。ただし比較のニュアンスを含めるときは、しばしば tiu を使う 。

Jen staras domo. イエン スターラス ドーモ
ほら家がある。
Tio estas granda. ティオ エスタス グランダ
それは大きい。

Jen staras domoj. イエン スターラス ドーモィ
ほら家(複数)がある。
Tiu estas granda. ティウ エスタス グランダ
それは(他のよりも)大きい。

jen ほら / stari 立っている / domo 家 / granda 大きな

冠詞

B-1 不定冠詞はない。どの性,格および数にも同じ定冠詞 la があるのみである。 註.冠詞の用法は他の言語と同様である。冠詞の使用が難しい人は初めのうちは一切用いなくても構わない。

エスペラントには英語の a, an に相当する不定冠詞はなく、the に相当する定冠詞のみ存在する。冠詞は話し相手と共通認識することができる特定の人・物・事を普通名詞に付けることで指示したり、唯一の、または同じ属性を持った1まとまりの人・物・事を指示する場合に使われる。つまり冠詞には指示的・限定的意味合いがある。例えば、一度話題に出てきたものや今話題しているものは、特定のものと共通認識できる、3つのうち2つについて言及すれば残りは特定のものを指示することになる、同じものという言い方は特定のものを指示したことになる、最上級で表現されるものは特定の人・事物ということになる、もともと1つしかないもの、例えば「太陽」など自然界に1つしかないもの、1人しか存在し得ない地位なども特定の人・事物を指示することになる、といった具合である。

La libro 例の本
la suno 太陽
la prezidento 大統領

冠詞の使い方が難しければ使わなくてもよい。誤って使うより使わない方が誤解を生じにくいし、代替的な表現に置き換えることもできる。

冠詞は日本人には理解するのが難しい。別項で「冠詞の使用法」としてまとめた。

冠詞以外にも指示的・限定的意味合いのある語がある、品詞としては指示詞、所有代名詞、相関詞、小詞などであったりするが、まとめて限定語(詞) (difinilo) という包括的な呼び方もある。

動詞とその語形変化

B-6 動詞は,人称および数において変化しない。動詞の活用形:現在時制は -as 、過去時制は -is 、未来時制は -os 、条件法は -us 、命令法は -u 、不定法は語尾 -i を取る。(抜粋)

活用 語尾
語根 - kur 走る
原形 -i kuri
直接法 現在 -as kuras 走る、走っている
過去 -is kuris 走った
未来 -os kuros 走るだろう
条件法 -us kurus 走ったら、走るかもしれない
命令法 -u kuru 走れ、走ろう
不定法(不定詞) -i kuri 走ること

文型と動詞

動詞には自動詞と他動詞、不完全動詞と完全動詞などがあり、いろいろな表現形式を作る。

主語 + 動詞

主語と動詞のみで成り立つ文型で、もっとも基本的なものである。

Hundo kuras. フンド クーラス
犬は走る(犬が走っている)。

上の文で 動詞 kuras (原形:kuri)「走る・走っている」は 補語(後出)がなくても文として成り立つ。このような動詞を完全動詞という。

Birdoj flugas. ビルドィ フルーガス
鳥達が飛んでいる。

Domoj staras. ドーモィ スターラス
家が立っている。

Libroj kusxas. リーブロィ クーシャス
本が置いてある。

birdo 鳥 / flugi 飛ぶ / domo 家 / stari 立っている / libro 本 / kusxi 横になった状態である・横たわっている

主語 + 動詞 + 補語

主語 + esti + 補語

Leono estas besto. レオーノ エスタス ベスト
ライオンは動物です。

上の文の動詞は estas(原形は esti)で、「〜です」「〜である」の意味だが、 Leono estas. だけでは文全体が意味をなさず、何らかの説明的(叙述的)な単語や語句を伴う必要がある。このような動詞を不完全動詞とか繋ぎ動詞といい、説明的な単語や語句のことを補語という。

Kolombo estas birdo. コロムボ エスタス ビルド
鳩は鳥です。(補語は名詞)

La floro estas bela.ラ フローロ エスタス ベーラ
その花は美しい。(補語は形容詞)

kolombo 鳩 / birdo 鳥 / floro 花 / bela 美しい

主語が複数形で補語が形容詞の場合、補語の形容詞もそれに応じて複数形になる。

Tiuj studentoj estas diligentaj. ティウィ ストゥデントィ エスタス ディリゲンタィ
その学生は勤勉です。
tiu(j) その(それらの) / studento 学生 / diligenta 勤勉な

esti は英語の「be動詞」に相当するもので代表的な不完全動詞である。しかし実は必ずしも Leono estas だけでは意味をなさないというわけではなく、esti には「在る」「居る」という意味もあるので「ライオンがいる」という意味にも解釈できる。そのため正確には、主語 + 動詞 + 補語のような形式の文では esti は不完全動詞として使われているというべきかもしれない。

主語 + esti 以外の自動詞 + 補語

La ringo ŝajnas kara. ラ リンゴ シャイナス カーラ
その指輪は高価なようだ。

Delfeno aspektas fisxo. デルフェーノ アスペクタス フィーショ
イルカは魚のようにみえる。

La domo restas malnova. ラ ドーモ レスタス マルノーヴァ
その家は古いまま残っている。

Ĵoŝio fariĝis patro. ヨシオ ファリーヂャス パートロ
ヨシオは父親になった。

La viro aperas riĉulo. ラ ヴィーロ アペーラス リチューロ
その男は金の持ちのようだ。

sxajni 〜のようである / kara 高価な・貴重な / aspekti 外観を呈している / resti とどまっている / malnova 古い / farigxi 〜になる / patro 父親 / viro 男の人 / aprei 〜のように見える、〜のようである、現れる / riĉulo (riĉ-ul-o) 金持ち
主語 + (完全)動詞 + 補語

完全動詞でも補語をもつことがある。

Bela virino sidas sola. ベーラ ヴィリーノ スィーダス ソーラ
美しい婦人が一人で腰掛けている。

Rozoj floras belaj. ローゾィ フローラス ベーラィ
バラが美しく咲いている。

Li venis la unua. リ ヴェーニス ラ ウヌーア
彼は一番に来た。

bela 美しい / virino 婦人 / sidi 腰掛けている・座っている / sola 一人の、たったひとつの / rozo バラ / flori 咲いている / unua 一番の

上の文の動詞 sidas, floras, venis は補語の sola, bela, unua などがなくても意味のある文として成り立つので完全動詞ではある。しかし動詞の floras, sidas, venis を estas または esits に代えてみてもそれなりに近い意味で文として成立する。これらの文は主語の様子がどういった状態で存在しているか、あるいはどういった動作の結果であるのかという観点を加えた表現という言い方ができそうである。

主語 + 動詞 + 目的語

Mi ludis tenison. ミ ルーディス テニーソン
私はテニスをした。

目的語を伴うことのできる動詞を他動詞という。目的語には対格の語尾 -n を付ける。複数の場合 -jn を付ける。

Mi amas la patron. ミ アーマス ラ パートロン
私は父を愛している。

Mi konas Johanon. ミ コーナス ヨハーノン
私はヨハンを知っている。

Li mangxis panojn. リ マンヂィス パーノィン
彼は(いくつかの)パンを食べた。

ludi 遊ぶ・演奏する・スポーツをする / teniso テニス / ami 愛する・好む / patro 父 / koni 知っている / mangxi 食べる / pano パン

他動詞であっても文中に目的語が出てくるとは限らない。

Oni mangxas. オーニ マンヂャス
人は食べる。

La patrino kuiris. ラ パトリーノ クイーリス
母は料理を作った。

mangxi 食べる / patrino 母 / kuiri 料理をする

形容詞が目的語を修飾している場合、形容詞語尾にも対格語尾 -n を付け -an となる。複数形の目的語を修飾する場合 -ajn となる。

Ni trinkas puran akvon. ニ トリンカス プーラン アクヴォン
私達はきれいな水を飲む。

Malgranda infano havas grandan kapon. マルグランダ インファーノ ハーヴァス グランダン カーポン
小さな子どもは大きな頭をしている。

Leono havas akrajn dentojn. レオーノ ハーヴァス アクラィン デントィン
ライオンは鋭い歯を持っている。

Diligentaj studentoj legas diversajn librojn. ディリゲンタィ ストゥデントィ レーガス ディヴェルサィン リーブロィン
勤勉な学生たちはいろいろな本を読む。

pura きれいな・清潔な / havi 持っている / malgranda 小さな / granda 大きな / kapo 頭 / akra 鋭い / dento 歯 / legi 読む / diversa 各種の / libro 本

主語 + 動詞 + 目的語 + 補語

他動詞が補語を持つことがある。この場合補語は目的語を説明する。英語の SVOC の構文に相当する。補語は主格を取る。

Ŝi ŝanĝis la vizaĝon ruĝa. シ シャンヂィス ラ ヴィザーヂョン ルーヂャ
彼女は顔を赤らめた。

Tio faris min feliĉa. ティーオ ファーリス ミン フェリーチャ
それは私を幸せにした。

Mi elektis lin prezidanto. ミ エレクティス リン プレジダント
私は彼を議長に選んだ。

Li nomis la filon Karlo. リ ノーミス ラ フィーロン カルロ
彼は息子をカルロと名付けた。

ŝanĝi 変える / vizaĝo 顔 / ruĝa 赤い / fari 〜する・作る / feliĉa 幸せな / elekti 選ぶ / prezidanto 議長・総裁・大統領 / nomi 名付ける / filo 息子

動詞(無主語文)

自然現象・天候などを叙述する動詞

Pluvas. プルーヴァス
雨が降っている。

Hieraux negxis. ヒエラゥ ネーヂス
昨日は雪が降った。

pluvi 雨が降る / hieraux 昨日 / negxi 雪が降る
時・場所・状況などを叙述する場合

Estas varme. エスタス ヴァルメ
暑い

Fariĝis mallume. ファリーヂス マルルーメ
暗くなってきた。

Ŝajnas strange. シャィナス ストランゲ
なんだか変だ。

varme 暑い・熱い(副詞) / mallume 暗い(副詞) / ŝajni 〜のようである、〜のように思える / strange 変な、異様な(副詞)

副詞の関連項目にも再出

特殊な動詞 temi(話題にする)
Temas pri politiko. テーマス プリ ポリティーコ
政治を話題にする。
temi 話題にする / pri 〜について(前置詞)/ politiko 政治
temi は無主語文でも使われるが、主語を持つこともある。ただし、人が主語になることはないようだ(自信はない)。例えば、Ni temas pri politiko en tiu diskuto とは言わず、Tiu diskuto temas pri politiko のように表現するようだ。

無主語文の例

文型と前置詞句

前置詞を伴う句を前置詞句というが、基本的には文中の要素を修飾するものである。しかし、しばしば前置詞句が意味的には重要な役割を演じ、強調すると必須の要素として振る舞うこともある。

主語 + 動詞 + 前置詞句

La libro apartenas al li. ラ リーブロ アパルテーナス アル リ
その本は彼のものだ(彼に所属する)。

上の文では al li(彼に) という前置詞句がないと文全体として意味をなさない。このように前置詞句を常に伴ったり前置詞句が重要な役割を担う表現がある。

La ludo plaĉas al mi. ラ ルード プラーチャス アル ミ
その遊びは私のお気に入りだ。

Li partoprenis en la kunsido. リ パルトプレーニス エン ラ クンシード
彼はその会合に参加した。

Tiu ŝranko konsistas el lignoj. ティーウ シュランコ コンスィスタス エル リグノィ
そのロッカーは木でできている。

aparteni al 〜に所属する / placxi al 〜がお気に入りである / partopreni en 〜に参加する / kunsido 会合 / ŝranko 箪笥・ロッカー / konsisti el ~から成り立つ、〜でできている / ligno 木材

このような動詞には以下のようなものがある(例)

aliĝi al 〜に申し込む / ĉagreniĝi pri 〜を悩む / fieri pri 〜を自慢する / konatiĝi kun 〜と知り合う / konsisti en 〜に本質がある / interesiĝi pri 〜に興味を持つ / konsisti el 〜から成り立つ / manki al 〜に欠けている / temi pri 〜を話題にする / rekontiĝi kun と出会う

主語 + 動詞 + 補語 + 前置詞句

主語 + 動詞 + 補語 の文型に前置詞句が加わることがある。前置詞句は構文的には補語を補足説明する形になっているが、意味的には目的語といってもよい内容で、重要な役割を演じている。

Li estas agrabla al sia edzino. リ エスタス アファブラ アル スィア エドズィーノ
彼は奥さんにはやさしい。

Mi estas certa pri la afero. ミ エスタス ツェルタ プリ ラ アフェーロ
私はそのことについては確信がある。

Li estas fiera pri sia filo. リ エスタス フィエーラ プリ スィア フィーロ
彼は自分の息子が自慢である。

主語 + 動詞 + 前置詞句 + 目的語

間接目的語と直接目的語を含む文の表現には、間接目的語に前置詞を付け、直接目的語に対格語尾を付けることで表す。英語のSVOOの文型のように語順で区別するということはない。したがって間接目的語と直接目的語の順序を入れ替えることができる。

La patro faris por mi tablon. ラ パートロ ファーリス ポル ミ ターブロン
(The father made me a table.)
父は私に机を作ってくれた。

Li donis ringon al mi. リ ドーニス リンゴン アル ミ
(He gave me a ring.)
彼は私に指輪をくれた。

fari 作る / por〜 のために / tablo 机 / doni 与える / ringo 指輪

動詞化接尾語 -ig -igx

自動詞や形容詞などに -ig を付けて、他動詞化したり使役の意味を持たせたりすることができる。

La patro ridigis la infanon. ラパートロ リディーギス ラ インファーノン
その父親は子どもを笑わせた。

Sxi kusxigs la libron sur la tablo. シ クシーヂス ラ リーブロン スル ラ ターブロ
彼女は本を机の上に(横にして)置いた。

La intruisto starigis lin. ラ インストルィスト スタリーギス リン
その教師は彼を立たせた。

La patrino purigis la cxambron. ラ パトリーノ プリーギス ラ チャムブロン
母は部屋を掃除した。

ridi 笑う → ridigi 笑わせる/ kusxi 横になっている → kusxigi 横にして置く・横たえる / sur 〜の上に(前置詞) / instruisto 教師 / stari 立っている → starigi 立たせる / tablo 机 / pura 清潔な → purigi 清潔にする・掃除する

接尾辞の -iĝ は他動詞を自動詞にしたり受け身の意味を持たせたり、状態を表す動詞を動作を表す動作にしたり、形容詞を自動詞にしたりする。

La pordo fermigxis. ラ ポルド フェルミーヂス
ドアが閉まった。

Li farigxis maturo. リ ファリーヂス マトゥーロ
彼は大人になった。

Li ĵetiĝis malantaŭen. リ ジェティーティス マルアンタゥエン
彼は後ろに突き飛ばされた。

Sxi sidigxis. シ スィディーヂス
彼女は腰掛けた。

La cxambro purigxis. ラ チャムブロ プリーヂス
部屋がきれいになった。

fermi 閉める → fermigxi 閉まる / fari 作る → farigxi 〜になる / ĵeti 投げる、突き飛ばす → ĵetiĝi 突き飛ばされる / sidi 腰掛けている → sidigxi 腰掛ける / pura きれいな → purigxi きれいになる/ maturo 成人

命令法

動詞語尾 -u は命令や意志を表す。3人称の命令形は話者の意志を表す。

(Vi) venu. (ヴィ)ヴェーヌ
おいでよ。

Nun ni mangxu. ヌン ニ マンヂュ
さあ食べよう。

Li faru tiun laboron. リ ファール ティウン ラボーロン
その仕事を彼にやらせよう。

veni 来る / nun 今、さあ / fari 〜をする・作る / laboro / 仕事 okazi 〜起こる

条件法

動詞語尾 -us は条件、仮定、不確実性、可能性を表す。

Se mi estus birdo. セ ミ エストゥス ビルド
私が鳥だったらな〜。

Morgaux pluvus. モルガゥ プルーヴス
明日は雨かもしれない。

Akcidentoj povus okazi. アクツィデントィ ポーヴァス オカーズィ
事故は起こりえる。

se もし〜なら(接続詞)/ akcidento 事故 / okazi 起こる
-us は丁寧なあるいはソフトな表現になるともされている。

再帰代名詞

Li pentras lin. リ ペントラス リン
彼は彼を描いている。

上の文では主語と目的語の人物が同一人物かどうか判断できない。これをはっきりさせるため、3人称が主語以外で再度使われる場合、主語と同一人物には再帰代名詞 si(ここでは sin )を使うことになっている。したがって上の文は主語と目的語が別の人物の場合の表現となる。

再帰代名詞は主語の中では使わない。下の文は誤りである。

*Li kaj sia amiko kune promenis.*
彼と彼の友人は一緒に散歩をした。

kaj 〜と / kune ともに / amiko 友人 / promeni 散歩する

主語以外でも主格の si を使うことはなく、sin 「自分自身を」、sia(j)「自分自身の・自分自身のもの」、sia(j)n「自分自身の〜を・自分自身のものを」の形で使われる。ただし前置詞とともに主格が使われることはある。

Li savis sin el la akcidento. リ サーヴィス スィン エル ラ アクツィデント
彼はその事故を自力で逃れた。(自分自身を救った)

Sxi dubis sian penson. シ ドゥービス スィアン ペンソン
彼女は自分の考えを疑った。

Gepatroj cxiam amas siajn infanojn. ゲパートロィ チーアム アーマス スィアィン インファーノィン
両親はいつも自分たちの子どもを愛している。

Li acxetis tion por si mem. リ アチェーティス ティオン ポル スィ メム
彼はそれを自分自身のために買った。(前置詞の後に主格で)

savi 救う / el 〜の中から / akcidento 事故 / dubi 疑う / penso 考え / gepatroj 両親 / cxiam いつも / acxeti 買う / por 〜のために(前置詞)/ mem 〜自身(再帰代名詞とともに使われることが多い)

再帰代名詞は文全体の主語を示すとは限らない。つまり、句や節の中では、その範囲内での主語を示すことになるので注意が必要である。句や節については、後の不定詞、分詞、ke 節、関係詞節などの知識が必要になる。

Li vidis ŝin rigardi sin.(不定詞句)
Li vidis ŝin rigardantan sin.(分詞句)
Li vidis ke ŝi rigardas sin.(ke 節)
Li vidis ŝin kiu rigardas sin.(関係詞節)

上の文はすべて、「彼は彼女が彼女自身を見つめているのを見た」という意味になり、文全体の主語の「彼」のことを言っているのではない。

これについては、再帰代名詞の用法 si, sia(英語から入るエスペラント)に詳しい説明があるが、説明が少し分かりにくいので自分なりに解釈してみた。[再帰代名詞の用法]

副詞

時・場所・状況を表す副詞の例

hieraŭ 昨日 / hodiaŭ 今日 / morgaŭ 明日 / matene 朝 / tage 昼(日)/ nokte 夜/ nun 今 / jam すでに / baldaux やがて / ankoraŭ まだ / hejme 家(で) / ekstere 外 / interne 内 / alte 高いところで / malalte 低いところで / tere 地面で / cxiele 天で・空で / efektive 現実的に / fakte 実際に / sole 独りで / kune 一緒に / ofte 頻繁に / malofte まれに / kutime しばしば・通常 / varme 暑い・熱い / malvarme 寒い・冷たい / severe 厳しい / facile 簡単な / malfacile 困難な / vere 本当に

時・場所・状況などを叙述する無主語文では、補語は副詞になる。

Jam estas malfrue. ヤム エスタス マルフルーエ
もう遅い。

Ekstere sxajnas varme. エクステーレ エスタス ヴァルメ
外は暑そうだ。(ekstere は主語ではない)

Estas bone. エスタス ボーネ
良い(うまくいってるね、元気だよ、調子いいよ、順調だね、OK)。
この場合何に関する状況か(出来栄え・健康状態など)は暗黙の了解があることになる。

jam もうすでに / malfrue 遅い / ekstere 外で / varme 暑い・熱い / bone 良い

状況を叙述する語は、日本語では副詞でなく形容詞を使うので違和感があるが、下の2つの文を比較するとニュアンスの違いが理解しやすい。

Estu varme. エストゥ ヴァルメ.
(ストーブを入れるとか窓を閉めるなどして、あたりを)暖かくしてちょうだい。

(Vi) estu varma. (ヴィ)エストゥ ヴァルマ
(あなたはセーターを着るなどして)暖かくしなさい。

主語が不定詞や節の場合補語は形容詞でなく副詞になる。

不定詞の名詞的用法ke 節と ĉu 節 の名詞的用法を参照のこと。

副詞は動詞を修飾する。

Tempo pasas rapide. テムポ パーサス ラピーデ
時は速く過ぎて行く。

Li parolas flue la japanan lingvon. リ パローラス フルーエ ヤパーナン リングヴォン
彼は日本語を流暢に話す。

tempo 時 / pasi 過ぎる、通過する / rapide 速く / flue 流れるように(flui 流れる) / paroli 話す / japana 日本の・日本人の / lingvo 言語

副詞は形容詞や副詞を修飾する。

Espernto estas nekredeble logika. エスペラント エスタス ネクレデブレ ロギーカ
エスペラントは信じられないほど論理的である。(形容詞を修飾)

La birdoj kantas tre bele. ラ ビルド カンタス トレ ベーレ
その鳥達はとても美しく歌う。(副詞を修飾)

nekredeble 信じられないほど(kredi 信じる) / logika 論理的な / kanti 歌う / tre とても(語尾は e だが本来副詞)

副詞は節や文全体を修飾する。

Bedaŭrinde mi malsukcesis. ベダゥリンデ ミ マルスクツェーシス
残念だが私は失敗した。

Feliĉe ni ekhavis infanon. フェリーチェ ニ エクハーヴィス インファーノン
幸いなことに私達には子どもが出来た。

bedauxrinde 残念な・後悔すべき / malsukcesi 失敗する / felicxe 幸いにも・幸運な / ekhavi 持つ・手に入れる

場所や位置を表す副詞に対格語尾 -n をつけると移動の方向を表す。

Knaboj kuris eksteren. クナーボィ クーリス エクステーレン
男の子たちは外へ走って行った。

Studentoj reiris hejmen. ストゥデントィ レイーリス ヘイメン
学生たちは家に帰っていった。

knabo 少年 / kuri 走る / ekstere 外で / reiri 帰る / hejme 家で

様々な品詞の単語や句・文全体にかかって、意味を添えたり限定したりする。[本来副詞を参照]

Mi ankoraŭ ne scias. ミ アンコーラゥ ネ スツィーアス
まだ私は知らない。

Mi preskaŭ scias. ミ プレスカゥ スツィーアス
私はほとんど知っている。(知らないこともあるという否定のニュアンスがある)

Mi apenaŭ scias. ミ アペーナゥ スツィーアス
私はかろうじて知っている。(不十分なニュアンスがある)

Mi baldaŭ ekscios. ミ バルダゥ スツィーアス
まもなく知ることになるだろう。

Almenaŭ mi scias. アルメーナゥ ミ スツィーアス
少なくとも私は知っている。

almenaŭ 少なくとも / scii (知識として)知っている / ankoraŭ いまだに / ne 〜ではない / 〜apenaŭ かろうじて / baldaŭ やがて・まもなく / ekscii (ek + scii) 知っている状態になる(ek は動作状態の開始や瞬間的な動作を示す接頭語)

比較級と最上級

B-3(形容詞の)比較級は pli、最上級は plej を使って表す。比較級では接続詞 ol を用いる(抜粋)。
B-7(副詞の)比較級および最上級は形容詞と同様である。

比較級

Li estas pli alta, ol sxi. リ エスタス プリ アルタ オル シ
彼は彼女より背が高い。

Sxi lernas la lingvon pli diligente, ol mi. シ レルナス ラ リングヴォン プリ ディリゲンテ オル ミ
彼女は私よりその言語を真面目に学習する。

alta 背が高い / pli より〜だ / ol 〜より / lerni 学ぶ / lingvo 言語 / diligente 勤勉に

最上級

Li estas la plej juna el miaj fratoj. リ エスタス ラ プレィ ユーナ エル ミアィ フラートィ
彼が私の兄弟のうちで一番年下です。

Li kuras plej rapide en la klaso. リ クーラス プレィ ラピーデ エン ラ クラーソ
彼はクラスの中で一番速く走る。

Cxio iris plej bone. チーオ イーリス プレィ ボーネ
万事最高にうまく進んだ。

Iru kiel eble plej rapide. イール キーエル エブレ プレィ ラピーデ
できるだけ速く行け。(慣用句)

plej 一番〜だ / juna 若い / el 〜の中で(抽出) / frato 兄・弟 / rapide 速く / en 〜の中で(範囲) / klaso クラス / ĉio すべてのこと = everything / iri 行く・物事がすすむ / bone 良く・うまく / kiel eble plej できるだけ(慣用句)

語順

エスペラントでは直接目的語に対格語尾を付けるし、その他の重要品詞は語尾で判断することができるため、語順は比較的自由であるとされる。例えば、Mi amas vin「私はあなたを愛している」 は Vin mi amas でも Amas vin mi と言っても誤解は生じない。

しかし当然ながら語順も重要な役割を果たしているので、あくまで合理的な範囲で自由であるということである。例えば Leoono estas besto 「ライオンは動物だ」という意味の文は Besto estas leono. とは言えない。また修飾・非修飾関係の単語や、説明される単語と説明する句や節などを離すと理解しにくかったり誤解を生む。

疑問文と否定文

「はい」「いいえ」で答えられる疑問文と否定文

はい」「いいえ」で答えられる疑問文には、通常文や節の先頭に ĉu を付け、文末に疑問符?を付ける。
疑問文に肯定文で答えるときは、文頭に jes(間投詞) を付ける、否定文は通常動詞の前に ne (本来副詞・小詞)を付けて答える。会話では文頭に間投詞として ne を加えてもよい。

Ĉu pingveno estas fiŝo? チュ ピングヴェーノ エスタス フィーショ
ペンギンは魚ですか。

Ne, pingveno ne estas fiŝo. ネ、ピングヴェーノ ネ エスタス フィーショ
ペンギンは魚ではありません。

Pingveno estas birdo, ĉu ne? ピングヴェーノ エスタス ビルド、チュ ネ
ペンギンは鳥です。そうではありませんか?

Jes, pingveno estas birdo. イェス、 ピングヴェーノ エスタス ビルド
はい、ペンギンは鳥です。

cxu ですか / pingveno ペンギン / ne いいえ、ではない / jes はい / scii 知っている(知識として) / tute 完全に、全く(副詞) / pri 〜について

部分否定

動詞の前に ne を付けると文全体が否定され否定文となるが、ne の直後の語句のみ否定することもできる。

Mi tute ne scias pri tio. ミ トゥーテ ネ スツィーアス プリ ティオ
私はそれについて全く知りません。。(全否定)

Mi ne tute scias pri ĝi. ミ ネ トゥーテ スツィーアス プリ ヂ
私はそれをすべてを知っている訳ではありません。(部分否定)

Pingveno estas ne fiŝo sed birdo. ピングヴェーノ エスタス ネ フィーショ セド フィーショ
ペンギンは魚ではなく鳥です。(部分否定)

sed しかし

ne を使わない否定文

ne 以外に neniel、neniam のように neni- で始まる否定を表す副詞がある。

Birdo sen flugiloj neniel flugas. ビルド セン フルギーロィ ネニエル フルーガス
羽のない鳥はどうやったって飛べない。

Mi neniam solvos la problemon. ミ ネニアム ソルヴォス ラ プロブレーモン
私はこの問題をいつまでたっても解けないだろう。

sen 〜の無い・〜を欠いた(前置詞)/ flugilo 翼 / flugi 飛ぶ / neniel どのような手段を講じようとも〜ない・どうしても〜ない / neniam いつまでたっても〜ない・かつて〜のようなことはない・どのようなときも〜ない
nenio(何も〜ない), neniu(誰も〜ない、どれも〜ない), nenia(どんな〜でもない), nenie(何処にも〜ない), nenies(誰の〜でもない), neniom(いかほどの〜もない) なども否定文として使われる。これらは相関詞とも呼ばれる

また複数のものを否定するのに nek という接続詞がある。

Delfeno estas ne fisxo nek birdo. デルフェーノ エスタス ネク フィーショ ネク ビルド
イルカは魚でもないし鳥でもない。

ne 〜 nek 〜、nek 〜 nek 〜 〜でも〜でもない

B-12 否定の意味の単語が含まれる文においては、ne が脱落する。

文中に ne 以外の否定的な意味の単語を使うときは、ne を重ねて使わない。ただし間投詞的に使われる ne 、二重否定文、否定対象が同一文に複数ある場合(ne〜nek〜)はこの限りではない。

Ne, mi ne scias pri tio. ネ ミ ネ スツィーアス プリ ティーオ
いいえ、私はそれについては知りません。(文頭の ne は間投詞)

Tia vivo neniam malsukcesa ne ekzistas. ティーア ヴィヴォ ネニアム マルスクツェーサ ネ エクズィスタス
決して(どんな時もであろうと)失敗しないというような人生はない。(二重否定)

この条文は、一部の西洋言語で否定語を重ねることで否定を強調するような表現があることから、エスペラントではそのような表現手法はないことを註記するために書かれたようである。

日本語話者にとっては当たり前のことなので、注目する必要もないのだが、たまにこの条文を言葉通りに受け取って、エスペラントには二重否定はないと解釈する人がいるようだが間違いである。

疑問詞を使う疑問文と感嘆文

日本語の「なに」「だれ」「どこ」「どんな」「なぜ」などのような疑問文には疑問詞を使う。疑問詞は感嘆文や関係詞としても使われる。

疑問詞と疑問文

疑問代名詞 物・事 kio なに?  
疑問指示詞
(疑問代名詞)
人・物・事 kiu どの?だれ? *指示されるものが省略され疑問代名詞のように使われることがある。
kiu libro:どの本、kiu:どれ、だれ
所有 kies どれの?だれの? *指示されるものが省略され疑問代名詞のように使われることがある。
kies libro:誰の本、kies:どれのもの、だれのもの
疑問形容詞 性質 kia どんな?  
疑問副詞 場所 kie どこ?  
kiam いつ?  
理由 kial なぜ?  
方法・様子 kiel どのように?  
数・量 kiom (da) どのくらい?  

Kio estas cxi tio?
これは何ですか

Kio estas li?
彼は何をしている人ですか?(職業・地位)

Kion vi lernas?
何を勉強していますか?(対格)

Pri kio vi parolas?
あなたは何について話しているのですか?(前置詞 + 疑問詞)

Kiu(j) estas tiu(j) cxi virino(j)?
こちらのご婦人(方達)はどなたですか?

Kiu(j) birdo(j) flugas rapide?
どの鳥が速く飛びますか?

Kiu(j)n vi estimas?
誰を尊敬していますか??

Kiu(j)n libro(j)n vi jam legis?
君はどの本をすでに読みましたか?(対格)

Kies patro li estas?
彼は誰のお父さんですか?(kies:誰の)

Kies estas la libro?
その本は誰のものですか?(kies:誰のもの)

Kie vi logxas?
何処にお住まいですか?

De kie vi estas?
あなたはどこのご出身ですか?(前置詞 + 疑問詞)

Kien vi iris hieraux?
昨日何処に行きましたか?(kie + n : 移動・方向)

Kiam li revenis?
彼はいつ帰りましたか?

Ĝis kiam vi restos hejme?
いつまで家にいるつもりなの?(前置詞 + 疑問詞)

Kial vi ploras?
なぜ泣いているのですか?

Kia estas via auxto?
あなたの車はどんなのですか?

Kia(j)n vesto(j)n vi acxetis?
どんな服を買ったのですか?(対格)

Kiel vi solvis la problemon?
その問題をどのようにして解いたのですか?

Kiom longe vi atendis?
どくらい長い間待っていたのですか?

Kiom da tagoj vi atendis?
何日間待っていたのですか?(数量を単位で尋ねるときは前置詞 da を使う...後出)

lerni 学ぶ / rapide 速く / estimi / 尊敬する / ligi 読む / jam もう、すでに / logxi 住んでいる / iri 行く / reveni 帰る / plori 泣く / vesto 服 / acxeti 買う / solvi 解く / problemo 問題 / longe 長く(距離・時間) / atendi 待つ / da 数量を単位で表すときの前置詞(例:du tasoj da kafo 2杯のコーヒー / tago 日

感嘆文

感嘆文は疑問詞を使う。感嘆文には ! を付ける。

Kion vi diras!
何てことを言うの!

Kiom longe vi kuris!
君は何と長い時間(または道のりを)走ったことか!

Kiel mirinde!
何と驚くべきことか!

無主語文の補語は副詞になる。

Kial ne!
なぜそうじゃないのか(当然だ)!

diri 言う / mirinde 驚くべき(miri 驚く) / kuri 走る

分詞と態

B-6 分詞(形容詞的または副詞的な意味で使う場合):能動進行分詞は -ant,能動完了分詞は -int,能動将然分詞は -ont, 受動進行分詞は -at,受動完了分詞は -it,受動将然分詞は -ot.受動態はいずれも動詞 esti の相応形と受動分詞の組み合わせによって表現される。受動態の前置詞は de である。(抜粋)

分詞はある時点で行為が完了しているか(完了相)、継続しているか(継続相)、これから行われようとしるいたか(将然相)を表す表現である。
態には能動態と受動態があり、能動態は行為者を主語として表し、受動態は行為対象を主語として表す表現形式である。
分詞と態を組み合わせて様々な表現が可能になる。動詞 esti と 分詞に形容詞語尾 -a を付けることで形容詞的に使われたり、分詞に副詞語尾 -e を付けて副詞的に使われたりする。

形容詞的用法

能動態
継続相 esti 〜anta Li estas fermanta la pordon. 彼はドアを閉めつつある。
完了相 esti 〜inta Li estas ferminta la pordon. 彼はドアを閉めてしまった。
将然相 esti 〜onta Li estas fermonta la pordon. 彼はドアを閉めようとしている。
受動態
継続相 esti 〜ata La pordo estas fermata. ドアは閉められつつある。
完了相 esti 〜ita La pordo estas fermita. ドアは閉められている。(過去に閉められた状態である)
将然相 esti 〜ota La pordo estas fermota. ドアは閉めらようとしている。

動詞 esti の語尾 -as -is -osが時点を表す。分詞はその時点において行為が完了していたか、継続中であるか、これから行われようとしているかを表す(相・aspekto)。またそれぞれの相を能動態で表すか受動態で表すかによって語尾が変化する(態・modo)。

En la sekva monato, ili estos konstruanta la domon.
来月には彼らはその家を作っていること(建築中)であろう。(未来継続・能動態)

Hieraux li estis legonta la libron.
昨日彼はその本を読もうとしていた。(過去将然・能動態)

Tiam la mono estis ŝtelita.
その時金は(すでに)盗まれていた。(過去完了・受動態)

Nun la sxtelisto estas arestota.
今や泥棒は捕まえられようとしている。(現在将然・受動態)

legi 読む / sekva 続きの・次の / en 空間・時間的な中において(時刻や瞬間的なタイミングを表すときには je、その間ずっという意味では dum を使う / monato 月 / konstrui 建物を立てる・構築する / sxtelisto 泥棒 / aresti 逮捕する / mono 金

受動態の行為者は前置詞 de を使う。行為者は必ずしも人ではなく擬人的な表現では物や事が行為者になる。de 〜 が省略されている場合、不特定の人 oni や暗黙に認識される人・物事が行為者と解釈される。

La pordo estis fermita de li.
ドアは彼によって閉められた。

La montoj estis kovritaj de neĝo.
山々は雪で覆われていた。

Mi estis kortusxita de tio.
私はそのことに心を打たれた。

Li estas estimata.
彼は尊敬されている。(de 〜の省略。ここでは不特定の人 oni が行為者)

kovri 覆う / neĝo 雪 / kortusxi 感動させる

副詞的用法

esti を除き代わりに分詞に副詞語尾 -e を付けることで副詞として(英語の分詞構文のように)表現できる。

La patro ridante ekparolis.
父は笑いながら話し始めた。

Li kaptonte cxasis la katon.
彼はつかまえようとしてその猫を追いかけた。

Mi petite helpis lin.
私は頼まれて彼を助けた。

ridi 笑う / ekparoli 話し出す / kapti つかまえる / cxasi 追いかける / kato 猫 / peti 頼む / helpi 助ける

分詞の名詞形

分詞の語尾を -o にすると、行為そのものではなく、行為者、行為対象の意味を持つ。
さらにそれらは一時的な意味で「〜している人」「〜される人」という意味で使うこともあるが、それを越えてしばしば一般名詞化する。

logxanto 住人・住民、laboranto 労働者、dungito 被雇用者

特殊な受動態について

日本語には能動文を受動文にしたとき、直接目的語が主語にならない特殊な受動態がある。

前者のような場合を間接受動といい、後者のような場合を与格受動という。日本語だけでなく、間接受動や与格受動の形式が存在する言語もある。例えば英語では下のように日本語と同じ構造になる。

しかしエスペラントではこのような形式の受動態は許されず、あくまで直接目的語が主語に置き換わる。

上の受動態の文は文法的には正しいかもしれないが、意味的にはいくらか不自然な感じがする。何らかの方法で表現を変える方が自然かもしれない

接続詞

接続詞は、単語と単語、句と句、節と節をつなぐ役割をもつ。

複数の節からなる文には、各節が同じ重みを持つ「重文」と、一方(主節)が文の主体をなし、一方(従属節)は主節の内容が成立するための条件や仮定などを表すとか主節の内容を説明するといった重みの違う組み合わせからなる文(複文)がある。前者をつなぐ接続詞を「等位接続詞」といい、後者をつなぐ接続詞を「従属接続詞」という。

等位接続詞

kaj 〜と〜、aux 〜または〜、sed 〜でなく〜、nek 〜でもない

等位接続詞は単語と単語、語句と語句、節と節のいずれにも使われる。

Mi bezonas krajonon kaj kajeron.
鉛筆とノートを必要とする。

Mi bezonas plumon aux krajonon.
ペンか鉛筆を必要とする。

Mi bezonas ne plumon sed kajeron.
ペンは要らないがノートが要る。

Mi bezonas ne(nek) plumon nek kajeron.
ペンもノートも要らない。

nek 〜 nek 〜の形でも使われる

Infanoj ludas en la domo kaj ekstere de la domo.
子ども達が家の中でも外でも遊んでいる。

Birdoj forflugis en la gxardenon aux sur la tegmenton.
鳥達は庭の中か屋根の上に飛んでいった。

動きを示す動詞 + 前置詞 + 場所-n で方向を表す。
birdo flugas en gxardeno. 庭の中で飛んでいる。birdo flugas en gxardenon. 庭の中に飛んでいく。

Mi legas tiun cxi libron ne por lerno sed por amuzo.
私はこの本を学習のためではなく楽しみで読んでいる。

Auxto ne(nek) naĝas en akvo nek flugas en aero.
車は水の中を行くことはないし空を飛ぶこともない。

Rozo estas floro, kaj kolombo estas birdo.
バラは花であり、そして鳩は鳥である。

Cxu mi antauxen iru, aux mi returne iru?
先に進もうか、それとも引き返そうか?

Tiun problemon mi ne elsolvis, sed li elsolvis.
その問題を私は解かなかったが、彼は解いた。

Ŝi ŝajnis ne dormi lastnokte, nek mi dormis
彼女は昨夜眠らなかったようだが、私も眠らなかった。

bezoni 必要とする / krajono 鉛筆 / kajero ノート / plumo ペン / ekstere 外で / forflugi 飛んで行く(forは離れていくニュアンスを添える)/ gxardeno 庭 / tegmento 屋根 / amuzo 楽しみ / naĝi 泳ぐ / rozo バラ / antauxen 前へ / reture 振り返って、反対向きに(re もう一度、turni 方向を変える)

kaj と aux は、「そうすれば」「さもなくば」 の意味で使われることがある。

Klopodu, kaj vi sukcesos.
頑張りなさい, そうすれば君は成功するだろう。

Ne ploru plu, aux mi batos vin.
もう泣くのはお止めなさい、でなければぶつわよ。

klopodu 努力する・苦労する / sukcesi 成功する / plori 泣く / plu さらにもっと / bati ぶつ・叩く

従属接続詞

apenaŭ ~するやいなや(時間的制約)、dum 〜の間(時間的制約)~の一方(対比)で、ĝis 〜するまで、〜するまでに(時間的制約)、cxar 〜なので(理由)、kvankam ~ではあるが(逆説)、kvazaŭ まるで~であるかのように(類比)、se もし〜ならば(仮定)、ecx se 〜たとえ〜でも(譲歩)、ke 〜ということ(同格)、ĉu 〜かどうかということ(同格)、ol 〜よりも(比較)

Apenaŭ tondris, ekpluvis.
雷が鳴るやいなや、雨が降り始めた。

La infano dormis, dum mi ludis pianon.
私がピアノを弾いている間、子どもは眠っていた。

Dum li estis kontenta, ŝi estis ne kontenta.
彼が満足したが一方彼女は不満だった。

Ni lernu kaj praktu, ĝis ni povos flue paroli.
流暢に話せるようになるまで学習し実践しよう。

Mi atendos, ĝis (kiam) via patro revenos.
あなたのお父さんが帰ってくるまで私は待っています。

ĝis kiam は冗長な表現になるようだ。ĝis は前置詞でもあるが接続詞なので、ĝis 単独で以降の節を導入することができる。ただし、疑問文では ĝis kiam のように使う。

Hieraŭ mi ne ludis tenison, ĉar mi estis okupita.
昨日は忙しかったので、テニスをしなかった。

Kvankam li estis malsana, li iris al la laborejo.
彼は体調が悪かったが、職場に行った。

Li parolis, kvazaŭ li vidis la scenon.
彼はまるで現場を見たかのように話した。

Se mi estus birdo, mi flugus al vi.
もし私が鳥だったら、あなたのところへ飛んで行くのに。

Eĉ se pluvos, mi ludos golfon morgaŭ.
例え雨でも、私は明日ゴルフをします。

Mi sciigis al li, ke mi ne iros al la kunsido.
私は会合には行かないと彼には知らせていた。

Li havas dubon, ĉu ĝi estas vera.
彼はそれが本当かどうか疑いをもっている。

Li ekiris antaŭ ol la patro revenis.
彼は父親が帰って来る前に出かけた。

eĉ 〜でさえ

直接話法と間接話法

直接話法は他者の言ったことをそのまま引用する表現で、間接話法はそれを話者(自分)の立場から伝える表現である。

ke 節 と ĉu 説を使う間接話法

直接話法と間接話法では主語が変わる。

La patro diris al mi: "Vi estas ne diligenta."
父は私に対し「お前は勤勉でない」と言った。

La patro diris al mi ke mi estas ne diligenta.
父は私に対し私が勤勉でないと言った。

La patrino demandis al mi: "Ĉu vi estas kontenta?".
母は私に「あなたは満足なの?」と尋ねた。

La patrino demandis al mi, ĉu mi estas kontenta.
母は私に、私が満足なのかと尋ねた。

直接話法と間接話法では時の表し方が変わる。

Li diris, "Mi estis malsana hieraŭ".
彼は昨日調子が悪かったと言った。

Li diris ke li estis malsana en la antaŭa tago".
彼はその前日調子が悪かったと言った。

直接話法と間接話法では場所の表し方が変わる。以前他者と東京について会話した。自分は今東京に旅行に来ているとすると下のような表現になる。

Iam li demandis "Ĉu vi deziras veturi tien?".
いつか彼は「君はそこに行きたいか」と訊ねた。

Iam li demandis ĉu mi deziras veturi ĉi tien.
いつか彼は私がここに来たいかと訊ねた。

疑問詞を使う間接話法

間接話法の内容を表す節が、接続詞 ke から kio, kiu, kia, kie, kies, kiel, kial, kiom の関係詞に変わるだけで、時制、人称、時、場所に関しては ke 節の場合と全く同じである。[関係詞と節の項を参照]

Li demandis, kiu ŝi estas.
彼は彼女は誰なのかと訊ねた。

La filino demandis, kie flugas birdoj.
娘は何処を鳥が飛んでいるのと訊ねた。

La patrino diris, kiel bela ĝi estas.
母はそれは何て美しいのと言った。

疑問詞はそのままで間接話法に使えるが、形式名詞的に tio を置くこともできる

Diru (pri tio) kial vi ploras. なぜ泣いているのか話しなさい。

ke 節と cxu 節

このまとめでは ke 節 と cxu 節を、同格の節ととらえた。同格の節は基本的に名詞節と言える(〜ということ、〜かどうかということ)。名詞が主語、目的語、補語、前置詞の後続語、同格として使われるように、ke 節 と cxu 節も同じような使用法になる。前出の間接話法の ke 節 や cxu 節は、そのうちの目的語として使った表現ということもできる。

また、ke 節 は広い範囲で補足説明するのに使われるため、それらを説明的用法としてまとめた。

名詞的用法

主語として使う

Estas bone, ke vi sidiĝas (sidigxu) sur tiu seĝo.
その椅子に掛けるといいよ。
主語が節の場合、補語は副詞になる。

Okazis, ke la reĝino mortis.
女王が亡くなった(という出来事)が起こった。

Ĉu pluvos aux ne, estos grave.
雨が降るかどうかが重要になるだろう。

seĝo 椅子/ grave 重要な

目的語として使う

La patrino permesis al mi, ke mi restos (restu) tie longe.
母は私がそこに長く留まることを許してくれた。

La instruisto vidis, ke mi estas diligenta.
先生は私が真面目だと認めてくれた。

Mi sciigis al li, ke mi baldaux translokigxos.
私は彼に自分がもうすぐ引っ越しすると知らせた。

Mi dubis, cxu li vere venos.
私は彼が本当に来るかどうかを疑った。

permesi 許す / resti 留まる / vidi 見る、みなす / sciigi 知らせる / baldaux やがて / translokigxi 引っ越しする / dubi 疑う

補語として使う

La raporto estis, ke li sukcesis.
知らせは彼が成功したというものだった。

Nia timo estas, cxu li helpos nin aux ne.
私達の心配は彼が助けてくれるかどうかということです。

vero 真実 / raporto 知らせ・報告 / sukcesi 成功する / timo 不安・恐れ

前置詞の後続語として使う(ke 節)

Mi iris al la parko por, ke sxi promenu kun mi.
私は彼女に自分といっしょに散歩をさせようと公園に行った。

Anstataŭ ke ĉiu lernas diversajn lingvojn, ĉiuj ellernadu unu saman lingvon.
それぞれが色々な言葉を勉強する代わりに、みんな同じ言葉を勉強しよう。

Li klopodis daŭrigi, malgraŭ ke li estis tre laca.
彼は疲れているにも関わらず一生懸命仕事を続けた。

Krom ke Vilhelmo batis Paŭlon, ankaŭ Petro faris tion.
ヴィルヘルモがパウロを叩いた以外に、ペトロも叩いた(それをした)。

krom は「〜以外に〜も」という意味と「〜を除いてそれ以外」という意味の2つの使い方がある。

Vi ne povas ĝin tuŝi, sen ke ĝi rompiĝus.
おまえはそれが壊れることがないように触れることはできない。

Li rezignis la konkuron pro (tio), ke hieraux li subite malsanigxis.
彼は昨日急に体を壊したので試合をあきらめた。

ke 節 を名詞節とすると理論的には一般に「前置詞 + ke 節」の形で使えると思えるが、実状は por, malgraŭ, anstataŭ, krom, sen (, pro)に限って使われているようであり、通常は「前置詞 + 指示詞 + ke 節」(例:pro tio ke)のように使われる。「指示詞と ke 節」の項を参照。

parko 公園 / promeni 散歩する / rezigni あきらめる / konkuro 試合・競技 / subite 突然 / malsanigxi 病気になる(sana 健康な)

説明機能としての ke 節

ke 節は広い範囲で補足説明するのに使われる。指示詞の補足説明にも使われるが、これについては指示詞のまとめが終わっていないので後出の「「指示詞と ke 節」にまとめた。

Ŝi estis plena de timo, ke la infano mortos.
彼女は自分の子が死ぬという不安で一杯だった。(名詞を補足説明)

Ŝi estis tute certa, ke tio estos plenumita.
彼女はそれが完遂されることに確信があった。(形容詞を補足説明)

Kiel feliĉa mi estas, ke mi ĝin scias!
それを知っていてどんなに幸せなことか!(形容詞を補足説明)

Ĉion mi permesis al vi escepte, ke vi ne faru tion.
私はあなたにそのことはやらないという以外何でも許した。(副詞を補足説明)

Ŝi bone lin kovris, ke li ne malvarmumu denove.
彼女は彼がまた風邪をひくことがかないようにうまく包まってやった。(副詞を補足説明)

Ŝajnas ke ŝi estas malsana.
彼女は体の調子が悪そうだ。(動詞を補足説明)

timo 恐れ / morti 死ぬ / certa 確かな・確信がある / tute 全く / plenumi 満たす・やり遂げる / escepte 除いて / feliĉa 幸福な / kovri 覆う / malvarmumi 風邪を引く / denove 再び / malsana 病気の

メモ:

エスペラントにおいて、ke 節は足りない情報を補足説明するための「節」を作るという、応用範囲の広い機能をもっている。

同様に「単語」や「句」として応用範囲の広い説明機能を持つものとして不定詞(動詞不定形)がある。また不定詞は ke 節と同じく同格としても機能する。
例:kapablo paroli 話す能力, kapabla paroli 話す能力がある

指示詞と ke 節

指示詞には前出の指示代名詞(tio)、指示形容詞(tiu)の他にも各種ある。

指示代名詞 人・物・事 tio それ
指示形容詞 指示 tiu その人、その物・事
性質 tia そんな
所有 ties その人の
指示副詞 場所 tie そこ
時間 tiam その時
理由 tial そのため
様子・方法 tiel そのように
数量 tiom それほどの
tio, tiu, tia は対格語尾 -n を付けることができる。
tiu, tia は複数形語尾 -j が必要なときがある。
tie に対格の -n をつけると方向(そこへ)の意味を表す。

Ĝi estas ties cxapelo.
それはその人の帽子です。

Tian koloron mi ne sxatas.
そんな色は私は好きじゃあない。(tia の対格)

Mi ludis tenison tie.
私はそこでテニスをした。

Tiam la knabo aperis.
その時少年が現れた。

Tial mi ne rakontis al li.
それゆえ私は彼に告げなかったのだ。

Mi tiel solvis la problemon.
私はそのようにして問題を解いた。

Ni paroladis tiom longe.
私達はそれほど長い時間しゃべった。

cxapelo ふちのある帽子 / koloro 色 / sxati 好む / aperi 現れる / rakonti 話をする / paroladi 話し続ける

しばしば指示詞は従属接続詞 ke 節を伴って物や事、性質、様子、数量などを補足説明する表現をすることができる。「説明機能としての ke 節」を参照。

Tio, ke la reĝino mortis, okazis.
女王が亡くなった(という出来事)が起こった。

Mi vidis tion, ke auxto falis en riveron.
私は自動車が川の中に落ちるのを見た。

Mi acxetis por la patrino veston tian, ke sxi gxojos.
私は母に、母が喜びそうな服を買ってあげた。

Li laboris tiel, ke li preskaux ne dormas en nokto.
彼は夜もほとんど眠らないほど働いた。

Ni drinkis bieron tiom multe, ke cxiu botelo farigxis malplena.
私達は瓶が全部空になるほどビールを飲んだ。

aĉeti 買う / por 〜のために / ĝoji 喜ぶ / preskaŭ ほとんど / dormi 眠る / nokto 夜 /biero ビール / botelo 瓶 / fariĝi 〜になる / malplena 空の

不定詞

不定詞(動詞不定形)は -i の語尾を持ち、不定詞は動詞から時の概念を除いたものである。不定詞には「〜すること」というほぼ名詞と同じ扱いとなる場合(名詞的用法)と、動詞、名詞、形容詞の内容を補足説明する使い方がある。このまとめでは後者を仮に「説明的用法」とした。

その他、不定詞には特殊な用法と言うべきかもしれないが、文や節で時制を伴う動詞を含まず単独で使う表現がある。

以上の理由から不定詞の用法を、ここではあえて大きく名詞的用法、説明的用法、および文や節に単独で使う用法の3つに分けた。

一般にヨーロッパ言語の動詞は、それ自体に行為者の情報が含まれている。例えば性や数などであり、それに応じて定型的な形を持つ。しかし不定詞にはそういった情報は含まれていないので定型的な形を持たないということになる。「不定詞」と呼ばれる所以でもある。しかしエスペラントの動詞はそもそもそういった情報を内部に持っていないので、単に「時の概念を除いたもの」と言えそうである。

不定詞の名詞的用法

名詞的用法では、主語、補語、目的語、前置詞の後続語、同格として使われる。

Labori estas dolore.
働くことは苦しいことだ。(主語)

主語が不定詞の場合補語は副詞になる。

Lerni estas prakti.
学ぶことは実践することである。(主語・補語)

Mi komencis lerni Esperanton.
私はエスペラントを学習し(学習することを)始めた。(目的語)

Mi lernis Espertanton por palori kun eksterlandano.
私はエスペラントを外国人と会話をするるために学習した。(前置詞の後続語)

不定詞を目的語とする前置詞には、por 〜のために、anstataŭ 〜する代わりに、sen 〜することなしに、krom 〜する以外に、の4つがあるとされている。

Li havas deziron veturi al Parizo(同格)
彼はパリに行くという望みをもっている。

La kapablo fari tion estas bezonata.(同格)
それをなすことができる能力が必要とされる。

このような使い方をするのは抽象名詞だけであるとの解説がある。つまり、la trajno veturi al Parizo(パリ行きの列車)というような言い方はできないようである。意味論的にはそういうことになるが構造から捉える方が納得がいきそうである。つまりこの表現は、下の項でまとめた説明的用法と紛らわしく、先行する名詞を説明しているようにも見えが、しかしそうではなく、1種の同格と言えそうだ。説明なら関係詞節(kio, kiu)で言い換えられるが、同格であるから関係詞節ではなく ke 節で置き換えられる、という法則が成り立ちそうである。[関係詞と節の項を参照]

deziro veturi al Parizo = deziro, ke mi iros(iru) al Parizo
*trajno vetruri al Parizo* = trajno, kiu veturas al Parizo = trajno por veturi al Parizo

このような抽象名詞としては、bozono(必要)、devo(義務)、espero(希望)、intenco(動機)、volo(意志)、propono(提案)、promeso(約束)、penso(考え)、povo(能力)などがある。 参照1参照2

不定詞の説明的用法

説明的用法には以下の様なものがある。

単独では意味が完結しない動詞、もしくは意味が不足する動詞の内容を補足する。

Li povas paroli anglan lingvon.
彼は英語を話すことができる。

Mi devas iri al lernejo.
私は学校に行かなければならない。

Maturuloj rajtas vocxdoni.
成人は投票をする権利がある。

La malgranda knabino kuragxis rajdi biciklon.
その小さな女の子は勇気を出して自転車に乗った。

Cxu vi aŭdacas rompi nian promeson.
君は敢えて我々の約束を破るのか?

Oni hezitis alparoli al la virino.
人々はその婦人に話しかけるのをためらった。

Mi sukcesis trapasi.
私は通り抜けることができた。

Ni ĝojis kanti.
私たちは歌を歌って楽しんだ。

これらの動詞の中には、働きとして英語の助動詞に相当する単語が含まれる。しかし英語のように、一般動詞は動詞 + to不定詞、助動詞は助動詞 + 動詞原形という表現上の区別はないので、エスペラントでは文法上助動詞と動詞を区別しない。

iri, veni, veturi など移動を表す動詞の目的(〜のため)を説明する。

Sxi iris acxeti veston al la urbo.
彼女は服を買いに街に行った。

「英語から入るエスペラント」のサイトに移動を表す動詞 + 不定詞の間に修飾語句が入ると, por -i の形が使われる。(例:Mi venis ĉi tien vidi vin. とは言えず、Mi venis ĉi tien por vidi vin. という)との解説もあるが、そうとも言えないようである。Ekzercaro §17 に "Vi devas nur iri al la fonto ĉerpi akvon..."という例文が載っている。説明される語と説明する句や節を離すと読み取りにくい文になるので注意が必要という程度に受け止めておいてよさそうである。

使役・命令・許可などを表す動詞、その他の他者に影響を及ぼす動詞の対象者の行為内容を補足説明

Li devigas min labori ankaux nokte.
彼は私を夜も働かせた。

La instruisto ordonis al li starigxi.
その教師は彼に立つように命じた。

Sxi permesis al mi ekiri.
彼女は私が出発するのを許した。

Lasu min paroli plu.
私にもっと喋らせて。

Mi petas vin kredi ĝin.
あなたがそれを信じることを乞い願う。

La kuracisto konsilis al mi iri en ŝvitbanejon.
医者は私にサウナ風呂に入るよう助言した。

Mi malrekomendis al ili iri tien.
私は彼にそこに行かないように薦めた。

helpi 「助ける」 ĝeni 「邪魔する」 doni 「してあげる」を補足説明する。

Li helpis al mi ordigi la ĉambron.
彼は私が部屋を片付けるのを手伝ってくれた。

Ne ĝenu ŝin iri.
彼女が行くのを邪魔するな。

Donu al mi trinki akvon.
私に水を飲ませて下さい。

知覚対象について説明する。

Mi vidis la turon fali.
塔が倒れるのが見えた。

Mi auxdis la pordon fermigxi.
ドアが閉まる音が聞えた。

Mi sentis la koron bati rapide.
私は心臓が速く打つのを感じた。

名詞の説明(por の省略)

maniero solvi, okazo fari ion, rimedo venigi, tempo skribi などは、本来は maniero por solvi, okazo por fari ion, rimedo por venigi, tempo por skribii など、[io] por 〜 の形で表現されるべきであるが、しばしばpor が省略されることがある。なお PMEG には tempo 〜i はしばしば見られる表現だが loko 〜i は見られない表現だと説明されている。

個人的にはあまり使いたくない表現である。tempo に使えて loko には使えないというのも根拠がよく分からない。また por の省略が簡単に行えるとなると、上の同格で出てきた trajno veturi al Parizo も trajno por veturi al Parizo の省略表現として文法的に正しいことになりそうである。(この表現を用いることのできる根拠を正しく理解できていないのかもしれない。)

形容詞を補足説明する。

Li estas kapabla paroli Esperanton.
彼はエスペラントを話す能力がある。

Ŝi jam estas preta iri returne.
彼女はすでに帰る準備ができている。

La hundo eastas ema dormi.
その犬はうとうとしている。(眠る傾向の)

メモ:

不定詞については、多くの学習書やweb学習ページが、名詞的用法、副詞的用法、形容詞的用法(もしくは同格)などとして分類してあるが、あえて大きく名詞的用法と説明的用法の2つに分けた。

不定詞は、足りない情報を補足するという応用範囲の広い共通の機能をもつということを強調するためにこのようにした。

なお、ke 節にも不定詞と同様に足りない情報を「節」として補足する機能がある。同格としても振る舞うので ke 節 と不定詞は極めて近い働きを持っていると言える。
例:estas g^oja, ke 〜、ĝojas, ke 〜 「〜のことを楽しく思う」、la ĝojo, ke 〜 「〜する楽しみ」

[参照]

文や節に単独で使う用法

文や節に時制を伴う動詞(普通の動詞)がなく、単独で不定詞のみが使われることがある。この場合の不定詞は行為や状態自体ではなく意志・願望・義務・可能・仮定といった概念を表現する。

Tiam mi ne sciis, kion fari.
その時何をすべきか分からなかった。

Ili ne havas, kion manĝi.
彼らは食べられるものを持っていない。

Ĉu esti aŭ ne esti, tiel staras la demando.
生きるべきか生きざるべきか、それが問題だ。

Se eleki la plej belan, mi prenu tion.
一番綺麗なのを選ぶとしたら、それを取ろう。

Kion fari?
何をしようか?

この使い方は理論的に難しい。主語がなく動詞も時制を持たないで文や節が成り立つとは考えにくい。このような表現が成り立つ根拠については自分なりの理解を別ページにまとめてみた。いずれにせよ、このような表現は1種の省略表現であるから、よく理解していない間は、ちゃんとした表現をするようにした方が無難であろう。

前置詞(その2)

前置詞については前出の「名詞と前置詞」「態・相と分詞」「不定詞」に含めている。また後出の「対格語尾 -n のまとめと前置詞 je」の中でも出てくる。

前置詞一覧

al、anstataŭ、antaŭ、apud、ĉe、ĉirkaŭ、da、de、dum、ekster、el、en、ĝis、inter、je、kontraŭ、krom、kun、laŭ、malantaŭ、malgraŭ、per、po、por、post、preter、pri、pro、sen、sub、super、sur、tra、trans

前置詞の意味一覧

前置詞のはたらき

前置詞は文の主要構造としての役割を担う。

Mi dinis al li libron.
私は彼に本をあげました。(与格:間接目的語)

Homoj komunikas per lingvo.
人は言葉で伝達する。(具格:手段)

Li venis de usono.
彼はアメリカから来た。(奪格:起点・分離)

前置詞は修飾語句を作る。

Ŝi aperis en belaj vestajxoj.
彼女は美しい服に包まれて(を着飾って)現れた。

La blanka taso sur la tablo estas multekosta.
机の上の白いカップは高価なものだ。

前置詞の使い方 -- 後続語について

B-8 (エス) Ĉiuj prepozicioj per si mem postulas la nominativon.
すべての前置詞はそれ自体主格を要求する。

B-8 (英語) All prepositions govern the nominative case.
べての前置詞は主格を支配する。

一応上のように訳したが、難しくてうまく日本語に訳せない。PMEG には per si mem は、"per propra efiko, sen ia rimedo" (他の何らかの手段を借りないで自分自身の効果で)とある。素直に訳せば「ひとりでに」といった意味になろうか?しかしそれでは変な意味の文になってしまう。英語版にはそれに相当する句は見当たらない。

「前置詞の後ろには主格がくる」というのが大意であろうことは理解できるのだが(全くの誤解かもしれない)、実は前置詞の後ろには名詞・代名詞・指示詞の主格どころか、それ以外のものがくる実例が数多くある。例えば、不定詞、副詞、前置詞、ke 節、対格の名詞などである。

名詞に関しては主格がくるという意味に解釈すると、前置詞自身が本来もっている意味で使うときは、後続語は主格になり、他の意味が加わるときは対格が来るときもある(例:「方向」の意味が加わる)とも読めるのだが、しかし、英語版には per si mem に相当する語句すらないのでそうでもないようにも思われる。どういう意味で「16条の文法規則」にあえてこの条項を加えたのかがスッキリとは理解できていない。仕方ないので一応参照サイトなどで調べた範囲で、実際の使われ方を押さえておくことにする。

主格の名詞。基本的使用法。

La domo staras apud la rivelo.
その家は川のそばに立っている。

Li kuradis tra la urbo.
彼は町を走り抜けた。

体格の名詞(直接目的語)

Mi elspezis ĉirkaŭ 500 eŭrojn.
私は500ユーロほど使った。

Ŝi prenis ĉiujn juvelojn krom la plej malgrandan.
彼女は一番小さいものを除いてすべての宝石を手に取った。

Mi donacis al sxi ringon anstataux kolieron.
私は彼女にネックレスの代わりに指輪をプレゼントした。

体格の名詞(方向)

Krajonoj falis sur la plankon.
鉛筆は床に落ちた。

Muso kuris sub la liton.
鼠がベッドの下に走って行った。

不定詞

Mi kutime pasigas libertempon por legi libron.
私は暇な時はよく本を読むために過ごす。

Ŝi foriris sen diri eĉ unu vorton.
彼女は一言も言わず行ってしまった。

すべての前置詞で不定詞が使えるわけではない。不定詞の名詞的用法を参照

副詞および副詞相当関係詞・指示詞

Ni baldaux foriros de tie cxi.
私達はもうすぐここから立ち去ります。

Ŝi trankviligis sian soifon per malmulte da akvo.
彼女は少しの水で喉の乾きを潤した。

ke 節

La knabino subtenadis la kruĉon por, ke la virino povu trinki pli oportune.
少女はその婦人が水を飲むのに都合が良いように水差しを支え続けた。

すべての前置詞で ke 節が使えるわけではない。ke 節と ĉu 節の名詞的用法を参照

前置詞

Birdoj disflugis el inter arboj.
鳥達が木々の間からあちこちに飛んで行った

複合前置詞と合成前置詞

エスペラントの前置詞は本来34単語であるが、上の例のように、前置詞と前置詞・副詞・接頭語などを重ねて使うことがある(複合前置詞)。また合成して1つの前置詞にしてしまう場合もある(合成前置詞)。

Tiu cxi juvelŝtono estas sxtelita fare de mi.
この宝石は俺が盗んだ(俺によって盗まれた)ものだ。

Tiu cxi juvelŝtono estas sxtelita disde mi.
この宝石は私の(から)盗まれたものです。

前置詞 de は受け身の行為者に使われる前置詞であり「私によって盗まれた = 私が盗んだ」の意味とも受け取れるし、また de には起点の意味もあるので「私のもとから盗まれた = 私の盗まれた」とも解釈できる。ここでは fare という副詞と組み合わせることで、行為者の意味であることを、「離れる」ニュアンスを表すときに使う dis と組み合わせることで起点の意味であることをはっきりさせている。前者は文法的には前置詞句というよりも副詞句と言った方が正確なのかもしれない。

Nia klubo dauxras ekde la jaro 2003.
私達のクラブは2003年から続いている。

ek は動作の開始、瞬間的動作などのときに添える接頭語である。これと起点の意味の de を組み合わた合成前置詞を使うことで、「〜以来」という意味をより明確にしている。

B-4 基本数詞(語形変化はない)は以下の通りである;unu, du, tri, kvar, kvin, ses, sep, ok, naŭ, dek, cent, mil. 十の位および百の位は単純に数詞を組み合わせて作られる。順序を示す場合は形容詞語尾を付ける。倍数は接尾辞 obl、 分数は on, 集合数は op で表される,分配は po という単語で表わされる。また,数詞は名詞や副詞としても用いることができる

エスペラントでは1000までは数詞で表す。それ以上の数は1000の階乗を表す単位名詞を使う。

1000までの数

基本数詞:1 unu, 2 du, 3 tri, 4 kvar, 5 kvin, 6 ses, 7 sep, 8 ok, 9 naŭ, 10 dek, 100 cent, 1000 mil, 0 nul

ここまでは数詞を使う。数詞自体には複数形語尾や対格語尾は付かない。

12 dekdu krajonoj
325 tricent dudek kvin aligxintoj
1,980 mil nauxcent okdek enoj
367,657 tricent sesdek sep mil sescent kvindek sep logxantoj
aligxinto 参加者 / eno 円 / logxanto 住民・住人

序数は形容詞語尾 -a を付ける。

La tria monato de jaro estas marto.
1年の3番目の月はマルトです。

La 7-a horo 7時

倍数は obl、分数は on、集合は op(以上は接尾語)、分配は po(前置詞) を使う。

Kvinoble sep estas tridek kvin.
7の5倍は35です。

Tri estas duono de ses.
3は6の2分の1です。

Tiuj ĉi du amikoj promenas ĉiam duope.
この2人の友人はいつも2人組で散歩する。

Mi donis al la infanojn po tri pomoj(n).
私はそれぞれの子どもにリンゴを3個づつ与えた。

promeni 散歩する / doni 与える

po を使った Ekzercaro の例文では名詞に体格語尾がついていないが、Ringvaj Respondoj では体格語尾を付けてもよいとされている。

po は 日本語の「づつ」に相当する。「あたりに」に相当する単語としては、前置詞 por を使う。

Mi donis al infanoj pomojn po unu (pomo) por du (infanoj).

日本語の「づつ」に相当する表現 は ĉiu(それぞれ)を使ってもでき、この場合 po を省略することもできる。

Al ĉiu el la infanoj mi donis (po) tri pomojn.
私はそれぞれの子どもにリンゴを3個づつ与えた。

Ĉiu el ili ricevis (po) cent eŭrojn.
彼らはそれぞれ10ユーロ受け取った。

数詞は語尾を付けて名詞や副詞としても用いることができる。

trio トリオ、dekduo ダース、unue 一番目に・最初に・初めて、unuo 単位

1000より大きな数

1000より大きな数は数詞ではなく、千進(1000の階乗、3桁ごと)の単位名詞を組み合わせて表す。
千進単位は名詞なので、複数形語尾や対格語尾が必要になる。

百万 = 10002 miliono
十億 = 10003 miliardo (biliono)
一兆 = 10004 duiliono (triliono)
千兆 = 10005 duiliardo (kvadriliono)

14,367,657 dekvar milionoj kaj tricent sesdek sep mil sescent kvindek sep
数の単位名詞については辞書や文法書によって表し方が異なるようである。エスペラントでは公式にどちらを採用しているのかよく知らない。科学用語レベルのマクロやミクロ数字については省略した。[参照]。

数字の3桁ごとの区切りや小数点の記号は国によって異なる。エスペラントがどの方式を正式に採用しているのかはっきりしない。小数点については Plena Ilustrita Vortaro (PIV) にも decimala komo(少数コンマ), decimala punkto(少数点) が両方記載されている。

日本・米国 123,456.789
ドイツ 123.456,789
フランス 123 456,789

物質名詞・集合の数量と前置詞 da

da を使った数量の表現

液体、気体、粒子状のものなど1個2個と数えられない名詞を物質名詞(不加算名詞)という。もともと1個2個と数えられる名詞であっても多数が寄り集まったとき群れやまとまりとして数えることがある。これらを数えるには、前置詞 da を使う。時には愛、被害、賞賛、成功、苦難などの抽象名詞を da を使ってその程度を表すこともある。
単位は容器、切片、塊(かたまり)、群れ、単位名詞、数詞、乗数や除数、数量を表す相関詞(kiom tiom など) 、副詞(multe malmulte kelke sufiĉe など) 、比喩などを使う。

taso da kafo 一杯のコーヒー(容器)
boteloj da vino 何本(瓶)かのワイン(容器)
du glasoj da biero グラス2杯のビール(容器)
tri pecoj da papero 3枚の紙(切片)
maso da negxo 1塊の雪(塊)
amasoj da birdoj いくつかの鳥の群れ(群れ)
kvar kilogramoj da akvo 4kg の水(数量単位)
kvin metroj da sxtofo 5メートルの布(数量単位)
duono da pago 支払いの2分の1(乗数・除数)
multe da auxtoj 沢山の車(副詞)
kelke da mono いくらかの金銭(副詞)
iom da vortoj いくらかの言葉(相関詞)
tiom da larmo それほどの涙(指示詞・相関詞)
monto da oro 山ほどの黄金(比喩)
suficxe da amo 十分な愛(副詞)
taso カップ / glaso グラス / botelo 瓶 / peco 切片 / maso 塊 / amaso 群れ / multe 多くの / malmulte 少ない / kelke 幾らかの(適当量) / tiom それぐらいの量の / iom 幾らかの(不定の)/ suficxe 十分な
副詞 + da は普通名詞・物質名詞・抽象名詞のいずれにも使われる。副詞には kiom tiom iom などの相関詞も含まれる。相関詞については後ろにまとめている

da を含む句が目的語のとき、da の後続語には対格語尾を付けない。

Nun mi ne portas multe da mono.
今あまり多くの金を持ちあわせていない。

Ni donis al ili iom da trinkajxo.
私達は彼らに幾らかの飲み物を与えた。

Mi acxetis du metrojn da sxtofo.
私は布を2メートル買った。

porti 携帯する・身につける・持ち運ぶ / doni 与える / trinkajxo 飲み物(trinki 飲む)

数量を表す副詞の名詞的用法

数量を表す副詞 + da の形式の副詞句(multe da, kelke da, sufiĉe da, iom da, tiom da など)は名詞句のように扱われ、主語や目的語などとして使われる「参照」。数量を表す副詞には数量に関する相関詞も含まれる。相関詞については後ろにまとめている

En la ĉambro sidis nur kelke da homoj.
部屋にはほんの数人しか人が座っていなかった。(主語)

La riĉulo havas multe da mono.
裕福な人は多くの金を持っている。(目的語)

Mi klarigis per multe da vortoj.
私は多くの言葉で説明した。(前置詞の後続語)

ĉambro 部屋 / kelke いくらかの / riĉulo (riĉ + ul + o) 裕福な人 / klarigi 説明する / vorto 単語・言葉

年・月・週・日・時刻の表し方

年 : en la jaro 2017, en 2017, en la yaro du mil deksep(a)
月 : en (la) januaro(1月), februaro, marto, aprilo, majo, junio, julio, auxgusto, septembro, oktobro, novembro, decembro
週:en (la) dimancxo (日), lundo, mardo, merkredo, jxaudo, vendredo, sabato
日:en (je) la 5-a (tago)
時刻:je la 7-a (horo) kaj 30 (minutoj) (antauxtagmeze, posttagmeze) (午前・午後)7時30分に

年の冠詞は本来必要のはずだが、冠詞なしで表記されることがある。また序数を使うこともある。
月と週は特定できる場合に冠詞を付ける。
tago, horo, minutoj はしばしば省略される。
tago, horo は序数で表すが、序数には冠詞を付ける。
前置詞は en または je が使われる。je は対格を使った代用表現が可能である。(la 5-an tagon, la 7-an horon)

関係詞と節

関係詞(関係代名詞、関係形容詞、関係副詞)は疑問詞を使う。

En la kafejo sidas virino, kiu vestas sin bele.
カフェに美しく着飾っている婦人が掛けている。

kafejo(kafo コーヒー) カフェ / vesti 着物を着せる

上の文は「カフェで婦人が腰掛けている」というのが主要内容で、「その婦人は美しく着飾っている」という説明のための節を関係詞を使って加えたものである。説明されるものが人の場合 kiu を使い、物・事には kiu または kio を使う。説明される人やもの(先行詞、例文では virino)は特定されるのでしばしば冠詞を付けることになる。

La patro revenis (tiam,) kiam mi gxuste ekiros.
父は私が丁度出かけようとしている時に帰って来た。(時間)

先行詞が指示詞になっている。エスペラントではこのような用法が多用される。このような場合文意を損なわない範囲で先行詞が省略されることがしばしば行われる。

Kiu estas tiu, kiun vi vidis hieraux.
昨日見た人というのはだれですか?(指示される人・体格)

先行詞と関係詞の格は主節と従属節でそれぞれ独立しているので一致しなくてもよい。数は一致しなければならない。

Mi ankaux iros al la domo, al kiu mia pli juna frato iris matene.
弟が朝のうちに行った家に、わたしも行きます。(指示される物)

関係詞の前に必要な前置詞を置くことができる。

La infano venis tiel malproksime, kiel li ne povas vidi sian hejmdomon.
その子は自分の家が見えなくなるほど遠くに来てしまった。(程度)

Praktu (tion,) kion vi jam lernis.
学んだことは実際にやってみなさい。(事)

Mi ankoraux ne vojagxis al norda vilagxo, kie negxas.
私は雪の降るような北の田舎に旅したことがない。(場所)

Vi malsukcesis ne tial, kial vi ne klopodis.
あなたは努力しなかったから失敗したのではない。(理由)

Mi renkontis virinon, kies vizagxo eatas ronda.
私は顔の丸い婦人に会った。(所有)

Mangxu (tiom,) kiom vi volas.
欲しいだけ食べなさい。(数量)

相関詞

これまでに出てきた疑問詞、指示詞、関係詞も含めて、日本語の「こそあど」に相当する一群の単語をエスペラントでは総括して相関詞といい、規則的な語頭と語尾の組み合わせでできた語の表として表すことができる。語頭と語尾は規則的ではあるが、接頭辞・接尾辞とは異なり、それぞれの組み合わせでできた語はそれらを含めて全体で1つの語根である。

  分類 疑問(ki) 指示(ti) 不定(i) 普遍(ĉi) 否定(neni)
代名詞 物・事(o) kio
なに
tio
それ
io
あるもの
ĉio
なんでも
nenio
何も〜ない
形容詞 人・物・事(u)
(代名詞としても使われる)
kiu
どの・だれの
tiu
その
iu
何かの・誰かの
ĉiu
すべての
neniu
誰も〜ない
どの〜も〜ない
所有(es)
(代名詞としても使われる)
kies
だれの
ties
その人の
ies
だれかの
ĉies
だれもの
nenies
誰のものでもない
性質(a) kia
どんな
tia
そんな
ia
何らかの
ĉia
いかなる
nenia
どんな~もない
副詞 場所(e) kie(n)
どこ
tie(n)
そこ
ie(n)
どこかに
ĉie(n)
どこにも
nenie(n)
どこにも〜ない
時(am) kiam
いつ
tiam
その時
iam
ある時
ĉiam
いつも
neniam
いつであれ~ない
理由(al) kial
なぜ
tial
それ故
ial
どういうわけか
ĉial
あらゆる理由で
nenial
いかなる理由であれ~ない
方法・様子(el) kiel
どのように
tiel
そのように
iel
どうにか
ĉiel
いろいろと
neniel
どのようにも~ない
数量(om) kiom
いくら
tiom
それほど
iom
いくらか
ĉiom
全部・全量
neniom
少しも~ない

Kio estas la objekto (afero)?
例の物(事)は何か?(事物・疑問)

Tiu estas Johano.
その人はヨハンである。(人・指示)

tiu によって指示される具体的単語がない場合は、人を指すことが多いが、文脈で判断すべきときもある。

Jen, kusxas ies libro.
ほら、誰かの本がある。(不定・所有)

Ĉie staras domoj.
あらゆるところに家が立っている。(普遍・場所)

Ni neniam rezignos.
私達はどんな時も決してあきらめないであろう。(時・否定)

Kial vi venis?
なぜ君は来たのか?(理由・疑問)

Sxi tiel solvis la problemon.
彼女はそのようにしてその問題を解いた。(指示・方法/様子)

Mi volas trinki iom da akvo.
私は幾らかの水が飲みたい。(不定・数量)

関係詞の先行詞として使う。

Vi povas preni cxion, kion vi volas.
あなたは欲しいものを何でも取りなさい。(普遍・事物)

Vi devas elfari iel, kiel vi povas.
あなたはどうにかしてやり遂げなければならない。(不定・方法/様子)

kiel は 「〜として」(英語の as に相当)という意味でも使われる。

Li venis kiel nia helpanto.
彼は協力者としてやって来た。

Tiu floro estas vaste konata kiel la simbolo de nia urbo.
その花は私たちの町の象徴として広く知られている。

「〜として」いう意味の kiel が目的語にかかるときは、後続の語も体格にする必要がある。

Nia gvidanto sendis lin kiel helpanton.
私たちの指導者は彼を協力者として派遣した。

Li alportis la florojn kiel donacaĵojn.
彼は花を贈り物として持ってきた。

小詞(副詞に含まれていることもある) ajn は 相関詞 i-, cxi-, neni- とともに使って無差別の意を表す。

Ie ajn vi povas trovi gxojon.
あなたはどこにだって喜びを見つけることができる。

Iam ajn ni estas en dangxero.
いつだって私達は危険の中にいる。

Chiam ajn vi estas bonvena ĉe mi.
いつでも歓迎します。

Nenion ajn mi diros.
何もいうつもりはない。

ajn は 疑問の関係詞 ki- とともに使って譲歩の意を表す。

Kiel ajn vi faros, vi malsukcesos.
どんな方法でやってみようとあなたは失敗するだろう。

Mi kondukos vin al ŝi, kie ajn ŝi trovigxos.
彼女がどこにいようと、私はあなたを彼女のところへ連れていく。

対格語尾 -n のまとめと前置詞 je

対格の用法についてまとめておく。また融通前置詞と呼ばれれる je とも関係するので、併せてまとめておく。

対格の基本的なこと

B-2 (名詞の)格は主格と対格の2つのみである。後者は主格に語尾 n を付け加えて作られる。その他の格は前置詞の助けを借りて表現する。(抜粋再出)

すでに目的語に対格語尾 -n を付けることは出てきたが、正確には -n は直接目的語に付け、間接目的語は前置詞を使って表す。つまりこの条文の意味するところの1つは、エスペラントでは英語のように SVOOという文型で(語順で) 直接目的語と間接目的語を区別しないということである。直接目的語と間接目的語の表現方法が異なるので、語順は自由になる。

Li donis al mi ringon. (Li donis ringon al mi.)
彼は私に指輪をくれた。

La Patro por mi faris tablon. (La Patro faris tablon por mi.)
父は私に机を作ってくれた。

ただし日本語の「〜に〜を〜する」という表現の場合、通常は「〜に」が間接目的語に、「〜を」が直接目的語に相当することが多いが、動詞によってはそうならない場合もあるので注意する必要がある。

Mi informis lin pri la venonta kunsido.
私は彼に次の会合を(について)知らせた。

Li regalis min per vespermanĝo.
彼は私に夕食をごちそうしてくれた。

La avo provizas kelon je vino.
おじいさんはワインを地下室に保存している 。

対格で方向を表わす

B-13 方向を表わす目的のときは、対格語尾とする。(再出)

これには3つの使われ方がある。つまり、副詞や kie, tie, ie などの場所を示す相関詞に対格語尾を付ける場合(-en)と 前置詞に後続する名詞に対格語尾を付ける場合、名詞・固有名詞に対格語尾を付ける場合である。

副詞や kie, tie, ie などの場所を示す相関詞に付ける。

hejmen 家へ
exteren 外へ
kien どこへ
tien そこへ
ien どかかへ

前置詞に後続する名詞に付ける。ただし前置詞自体が方向を表す場合には対格を使わない(al, ĝis には使わない)

en la domon 家の中へ
sur la tablon 机の上へ

名詞に対格語尾を付ける。

iri lernejon 学校へ行く
veturi Parizon パリへ乗り物で行く

名詞に n を付けるだけで方向を表すこともあるが、最近はほとんど地名・都市名などの固有名詞に限って使うとのことであり、また固有名詞であっても前置詞 al を使うようになってきているとのことである。[参照]

前置詞 je と対格

B-14 前置詞はいずれも一定の限定された意味を持つ。しかし,何らかの前置詞を使う必要があるが、どの前置詞もその意味を表わすのに適当しない場合には,独自の意味を持たない前置詞 je を用いてもよい。前置詞 je の代わりに前置詞を用いないで対格を用いてもよい。

前置詞 je は適当な前置詞がみつからない場合に汎用的に使え、さらに je 〜 とする代わりに 〜on という形で表現できるということである。ただし現在では je を使う場面はかなり固定してきている。

La domo estos konstruata pli ol tri jarojn. (je pli ol tri jaroj.)
それは3年以上かかって造られるだろう。(期間)

Tiu ĉi malfeliĉa infano devis du fojojn en ĉiu tago iri ĉerpi akvon. (iri je du fojoj)
その不幸な少女は日に2度水を汲みに行かなければならなかった。(回数)

Kvar metroj da tiu ĉi ŝtofo kostas naŭ frankojn ... (kostas je naŭ frankoj)
この布は4メールあたり9フラン(の値段が)する。(価格)

La sepan tagon de la semajno Dio elektis.... (je la sepa tago de la semajno)
神は週の7日目に選んだ。(時)

Ŝia pakaĵo estis tridek kilogramojn peza. (peza je tridek kilogramoj)
彼女の荷物の重さは2kgです。(重さ)

La domo estis ducent metrojn distanca. (distanca je ducent metroj)
その家は20メートル以上離れている。(長さ)

Ni kunsidos la duan (tagon) de septembro. (je la dua)
私達は9月2日に会合をもつ。(日付)

Mi ellitiĝas la 7-an (horon) ĉiu matene.(je la sepa.
私は毎朝7時に起きる。(時刻)

期間、日時・日付・時刻、回数、距離・高さ・重さ・広さなどの各種単位などが主な用法である。正確な単位でなくても kelkan distancon(いくらか離れて) とか duonon de tio(その半分の) といった表現もあるようだ。

勿論 je はこれらの用途以外に使ってもよい。したがって上に挙げた例以外の意味で体格を使うことが生じ得る。

前置詞 en とともに使って形態や状態の変化を表す

前置詞 en は場所を表す以外に形態・状態・状況を表す。例えば、

Ili sidas en rondo.
彼らは円形に座っている。

Ŝi skribis leteron en la angla (lingvo).
彼女は英語で手紙を書いた。

La birdoj flugas en grandaj amasoj.
鳥達はおおきな塊りになって飛ぶ。

体格語尾 -n は 前置詞 en と組み合わせて、それらの変化を表す。

Ŝi disŝiris la leteron en pecetojn.
彼女は手紙を小さく紙切れに破いた。

Li tradukis la leteron en la anglan (lingovon).
彼は手紙を英語に訳した。

La birdoj fariĝis en grandajn amasojn.
鳥達は大きな塊になった。

このような使い方の例が Fundameto に記載されているのかどうかはっきりしないが、PMEG には項を設けてこの説明がなされている。[参照]

これ以外にも対格語尾が使われることもあるようだが、Fundamento に説明付きで示されたものはないようなので、ここでは省略する。

造語法

B-11 合成語は単純に単語をつなぎ合わせて作られる(主たる語は後方に置かれる)。文法上の語尾は独立した単語の語尾ともみなされる。

造語は語根(時に語尾付きの語)、接頭語、接尾語の組み合わせで作る。常にすべての要素が含まれていなければならないということはない。

ekparoli 話し始める / interparoli 会話する / alparoli 話しかける / priparoli 話題にする・言及する / antaŭparoli 前口上を言う / manparolo 手話 / paroladi 話し続ける・演説する・談話する / parolarto 会話術 / parolema おじゃべりな / malparolema 無口な / parolkapablo 会話能力 / kunparolanto 話し相手 / alparolato 聞き手 / aŭdparolilo 受話器
antaŭiri 先行する / antaŭeniri 前進する

[接頭語・接尾語一覧]

エスペラントを使う人は合理的な範囲で自由に造語ができる。しかし自分で造語した単語がすでに意味の定着した既成の造語があるかもしれないので使う前に辞書で調べる必要がある。例えば、hom-ar-o (ar は集合を表す)は人の集まりを意味するが、「人だかり」というような意味では使えない。homaro は「人類」という意味で定着しているからである。また de は起点を意味し敷衍してさらに分離するニュアンスを添えることがある。例えば de-tondi は「ハサミで切り落とす」こと、 de-puŝi は「押して分離させるさせる」ことである。しかし de-teni を手放すという意味では使えない。 de-teni は「離れた状態を保持する」という概念であって「よせつけない」「自制する」「〜しないようにする」という意味で定着しているからである。

また造語を行う場合、一見語根のようにみえる単語の1部を使うことにも注意を払う必要がある。例えば相関詞の終末部分の -es、 -al などは規則性はあるが語根ではない。しかし ali(他の)とこれらを組み合わせて alies(他人の所有している)alial(他の理由で) のような造語を使っている人がいる。しかしこれらは実験的に使われているもので、このような造語には賛否がある。なぜなら、ali-es, ali-am, ali-om などは一見規則的で合理的なように思えるが、ali-e は「他の」という意味と「場所を表す相関詞の終末部分」との組み合わせから推測される「他の場所」という意味にはなりえず、「他の方法で」「他の様相で」(ali + 副詞語尾)といった意味になるからである。

未稿

外来語

B-15 いわゆる外来語、つまり1つの語源を元にして多くの言語が取り入れている単語は、エスペラントの正書法(綴り方)に従う限り、変更を加えることなく使うことができる。しかし、1つの語根から作られる各種派生語における正しい使い方は、基礎語だけを変更なく使い、それ以外はエスペラント語の規則に従って変形する。

「劇場」という意味の言葉は、teatro(イタリア語・スペイン語)、théâtre(フランス語)、theater(英語・ドイツ語)などが使われており、エスペラントに導入する場合は th というようなエスペラントの綴り方はないので、teatr として語根を導入する。「劇場の」という形容詞に変化するときは、teatra とエスペラントの法則に則って変化する(teatricala ではない)。

アポストロフィによる省略表現

B-16 名詞および冠詞の最後の母音を脱落させアポストロフィーで代用することができる。

主に詩歌で語調を整えるために使う。
名詞の語尾がアポストロフィーに置き換わってもアクセントの位置は変わらない。

ho nia frataro → ho nia fratar'
我らの兄弟たちよ

ondoj de la maro → ondoj de l' maro
海の波

冠詞の使用法

メモ:

具体的には上のような使い方があるようだが、Fundamento が「冠詞の用法は他の言語と同様である」と曖昧に規定しているので、それぞれの国語の冠詞の使用法の影響を受けると思われる。なお、上のまとめはエスペラント:未来の国際共通語のものをほぼそのまま使わせていただいた。
冠詞とよく似た働きをする限定語と呼ばれるものがある。所有代名詞、-u, -a, es で終わる相関詞、ambaŭ、(unu) である。通常冠詞と他の限定語を重ねて使うことはない。例えば la mia hararo のような言い方はしない。しかし hararo が話題になっていて暗黙に了解されている場合、hararo を省略して、la mia というような表現が使われることがある。ただし、la が必須という訳ではない。