中国式第3ルール(台湾式ルール)

4.1 台湾式ルールの特長

前章の最後に、中国式I及びIIルールは論理的にも最も簡明であり、しかも論理的に完全であるけれども、偶数ダメの際の手入れの問題(偶数ダメが残っているとき、味の悪い個所へ読切ることなく手入れをしても損にならない)という、ゲームとしてみたときの短所があることを指摘した。そしてその問題に対して、手止りへ黒が打着した場合は黒が得点より1/2を減じ、白の得点に1/2を加えることによって解決されることを述べた。

この手止り1/2目のルールを中国式IIのルールに加えたものが台湾式ルールであって、ここに台湾式の特質がある。

この意味で台湾式のルールは中国式ルールを実戦的により興味深いものとした点に於いて、一歩前進したものとして極めて重要な意義がある。従って手止りの定義が完全に行えたとするならば、合理性に於いても実戦的にも、最も優れたルールと云うことができる。