7 新ルール試案の解説

6.7 トラズ三目の例(1)

第6-11-1図の左下隅にトラズ三目の形が存在する。この図は慣習法では持碁となる。

第6-11-1図

台湾式では次の如くなる。

第6-11-2図(34-40)

34パス

第6-11-3図(41-46)

44劫ツギ 45パス 46パス

黒33が手止りで結果は持碁となる。

新ルール案Iによれば第6-11-4図第6-11-5図の如くなる。

第6-11-4図(33-40)

34パス 35パス(仮終局)

第6-11-5図(41-46)

44劫ツギ 45パス(p)
46パス(pなし終局)

この結果も持碁となり、台湾式及び日本の慣習法と新ルール案Iの結果は一致する。

故にトラズ三目は一般には3目とみなしてよいことが、新ルール案Iによって説明可能となったのであるけれども、次の例によってトラズ三目が3目にならない例を示そう。


qtl 追記:第6-11-1図:底本・HTML版とも左下隅角1-九に白36が加えられている。
HTML版追記:第6-11-2図:編集の都合上、今回図を掲載できなかったが、底本では、黒35を 9-一(右上隅角)に打着している。即ち、第6-11-4図に黒35を加えた図。(中国式III)
HTML版追記:第6-11-3図:編集の都合上、今回図を掲載できなかったが、第6-11-5図に 9-一に既着の黒石を1石加えた図。(中国式III)