万年コウ

Mr.Kの悩める囲碁日記より

万年コウとは、仕掛けにいったほうが不利な本コウになるという特殊なコウで、両者ともに、自分からは仕掛けにいきづらく、そのまま終局して、セキというのが相場のコウです。もちろん、これは相場の話ですから、不利を承知でコウを仕掛けにいく時もあります。(例えば、そのままセキで終局してしまっては、負けが確定してしまう時ね。)

万年コウの形は双方がパスして対局の停止となるまで、そのままの形ならば、最後に、セキにする権利のある方がコウを取って、セキということになります。(継ぐ必要はない。)なお、平成の新規約では、セキにする権利のない方がコウを取った形でも、セキという扱いとなりますが、それだと、セキにする権利のある方がみすみすアゲハマ分、1目損することになりますので、必ずセキにする権利のあるほうがコウを取ります

このような局面で、黒番。黒はAまたはBと打って白3子を取りたいが、

うっかりというか、あえてというか、黒1と取りにいくと、白2とコウを取りかえされて本コウとなってかえって死ぬ可能性ができてくる。

白もAまたはBと打って黒を全部取りにいくと、

黒にコウを取り返されて本コウになってしまう。

そこで白がコウを継いで解消し、セキになるのが相場となる。これが万年コウである。
終局面は白が取り返した後の形となる(セキなので取り返した後、白△に継いでも継がなくても勝負には関係ない)。

黒も1目得になるのでコウを取った後ツギで終局したいところだが、欲張ってツグと、白にAと打たれ4目ナカデにされてしまう。したがってコウを継ぐ権利は白に一方的にある。

最初の図に似ているが、ダメが空いていると、今度は黒からAやBの点に打つことができる。

白はオシツブシで取られ。