clipped & edited : 囲碁サロン向ヶ丘遊園の記録
2014/06/08

取らず3目

Wikipediaによれば、

黒から打てば白地3目(場合によれば最大8目)になり、白から打てば白地2目(場合によれば1目)になるため、先に打ったほうが損をする。そのため、何目の地とするかがルール上の問題とされてきた。(強調部は後にコメント)

嘉永年間に取らず3目の形が実戦にでき、本因坊秀和が採決を依頼されて「取らず3目(打たず3目)がよかろう」と答えたと伝えられている。

1949年の日本棋院囲碁規約の日本棋院判例で取らず3目の形は、「そのまま終局すれば白地を3目と計算する。」とされた。

1989年の日本囲碁規約の死活確認例で黒の四子、白の一子はともに「活き石」で、第八条により「セキ石」とされた。

この形が「取らず3目」
黒から打っても白から打っても、打った石が取り返される。
このまま終局ならばセキになる。(1989年規約)



調べてみることにする。
黒から❶と打った場合、白石を1個取れるので黒はこの時点で1目得。

白=0, 黒=+1

このあと白②で黒石は5個取られ、更に黒❸白④黒❺となり、結果白3目得となる。

白=+5、黒=1+1

但し、白コウが有利ならば、前図白④で、2の1に打ちコウにする手がある。コウに勝てばさらに地も付き3目得する。

白=5+3、黒=2



白から先に白①と黒石4目を取った場合。 この時点で、

白=+4、黒=0

その後黒❷に対して白③と3目にして取らせる。

白=4、黒=+3

さらに白⑤白⑦と1目取り返す。結果白から打てば白は2目の得となる。

白=4+1、黒=3

*但し、黒がコウ有利ならば、黒6で⑦の左に打つ手があってさらに白は1目減る。



Wikipediaの説明には「先に打ったほうが損をする」とあるが、それは旧規約の「3目とみなす」と比較してのことで、白から打てば明らかに得になるのだから、新規約でこのままの形でセキとするのは理解できない。

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